マクラーレン・アルトゥーラ 詳細データテスト 鋭いレスポンス 秀逸なハンドリング 難点は乗り心地

公開 : 2022.10.29 20:25

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

アルトゥーラの価格設定は、おなじみの立ち位置だ。ポルシェ911ターボSやアストンマーティン・ヴァンテージメルセデスAMG GTといったトップエンドのスーパースポーツとアウディR8の間で、マセラティMC20や、ランボルギーニウラカンの大半の仕様よりは下。フェラーリのPHVである296GTBよりはだいぶ安価だ。

つまり、従来のV8を積んだ570Sと大差ない金額なのだ。それを踏まえると、ゼロエミッション走行能力やハイブリッドスーパーカーとしてのステータスは、タダでついてきたもののようにすら思える。

ホイールは前19インチ、後20インチ。このダークステルスフィニッシュをはじめ、デザインは数種類あるがすべて同サイズだ。ノーズリフターは、無償のオプションパックに含まれる。
ホイールは前19インチ、後20インチ。このダークステルスフィニッシュをはじめ、デザインは数種類あるがすべて同サイズだ。ノーズリフターは、無償のオプションパックに含まれる。    LUC LACEY

オーナーであれば、信頼性やストレスなく所有できることを望むだろう。また、変化が進む最近の自動車マーケットにおいて、ガソリンエンジン単体のライバルより高いバリューを持ち続けることも期待するはずだ。これまでのマクラーレンの実績を考えると、どの問題も当たり前だとは思えない。

オーナーにはかなりの誠実さが求められる。とくに、重大な変更があった場合には。しかし、マクラーレンがそうした顧客に十分な敬意を払い、早い時期にOTAアップデートを実施すれば、アルトゥーラは市場の嗜好が変化し、新旧問わずスーパーカーのオーナーが電動化の必要性を感じることになるにつれて変容できる力が、マクラーレンにあることを示す好例となってもおかしくない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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