日産エクストレイルと7シーター・ライバル達

公開 : 2014.09.10 23:30  更新 : 2021.04.22 13:28

シートのアレンジメントも同様。荷物を載せる上での実用性はMPVの優勢。大きな荷物を載せられると思える外観も、安心感を得る上では大きいようだ。例えばフォードS-マックス。エクストレイルより128mm長く、54mm高いという面では、数値からもその実用性が伺えるだろう。

ここで気になるのが0-100km/hタイムである。ヒュンダイ・サンタフェよりも368kg軽い1595kgの車重をもつ日産エクスレイルがなんと最も遅いのだ。タイムの足を引っ張ったのは、日産製のCVTであるXトロニックによるところが大きい。130psを発揮する1.6ℓディーゼルには限界点近くでも、もう少し踏ん張って欲しいと思った。

ただし経済性はエクスレイルの魅力的なポイントのひとつ。今回集めた5台の中では最も優れる19.6km/ℓを記録した。140psを発揮するが、0-100km/hタイムがわずか0.5秒差に留まったセアトはダイエットをすれば、さらに速く燃費がよくなるはずだ。

加速性能に最もアドバンテージがあるのはヒュンダイ・サンタフェだ。駆動方式は4WD、2.2ℓエンジンが紡ぎだす最大トルクは43.0kg-mだ。これに近づくようエクスレイルはメカニカル面の改善が必須だと感じた。

スポーツ・モードにすればレスポンスは通常より良くなる。ただしフォードのデュアル・クラッチATに比べればまだまだ。既に古さが否めないプジョー5008のATシステムよりも遅く感じるほどだ。しかしながら先述の燃費に加えてセアト・アラバマのCO2消費率よりも11g/kmクリーンな135g/kmという数値は、このご時世としてが非常に好ましい。

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