新型ミニ・クロスオーバー 全長4433mmに大型化、デザイン刷新で室内広々 EVも導入

公開 : 2023.09.06 06:25

・新型カントリーマン(日本名:クロスオーバー)の実車がドイツでお披露目。
・大型化してSUVらしさを増したデザインに。室内空間の広さも特徴。
・パワートレインはガソリン、ディーゼル、バッテリーEVを設定。

サイズアップしたミニ最大のモデル

ミニは、9月2日にドイツ・ミュンヘンで開幕した国際モーターショー「IAAモビリティ2023」において、新型カントリーマンの実車を公開した。日本では「クロスオーバー」として知られるモデルの第3世代にあたる。2024年初頭に欧州で発売予定。

新型カントリーマンはBMW X1と兄弟車ということもあり、ボディサイズは全長4433mm、全幅1843mm、全高1656mm、ホイールベース2692mmと、現行型より大型化している。ミニのラインナップとしては最大モデルとなる。

実車公開されたミニ・カントリーマン(クロスオーバー)
実車公開されたミニ・カントリーマン(クロスオーバー)    AUTOCAR

ミニのステファニー・ブルストCEOは「このセグメントにミニはいなかった」とAUTOCARに語り、サイズアップが市場でのポジショニングに与える影響を強調した。

同時に発表された新型クーパーが既存顧客の維持を目的としているのに対し、カントリーマンは「新しい顧客を獲得することになる」とブルストCEOは見込んでいる。

エクステリアデザインは明確に進化しており、八角形のフロントグリルや新形状のヘッドライト/テールライトなど、新型クーパーにも見られる特徴を備えている。Cピラーの処理も見直された。

インテリアはクーパーと同様にミニマルで、ダッシュボードには円形ディスプレイが配置されている。全長が長くなったことでセンターコンソール(大型カップホルダー付き)が拡大され、後部座席のレッグルームも130mm拡大、背もたれは個別に調整できるようになった。

ラゲッジスペースは460Lで、最大1450Lに拡張可能。EVモデルでは充電ケーブルを収納するための床下収納スペースも用意されている。

ガソリン、ディーゼル、EVを設定

パワートレインとしては現在、大きく分けてバッテリーEVと内燃エンジンの2種類が導入される予定だ。

まず、シングルモーター後輪駆動のカントリーマン・エレクトリックEは最高出力204ps、デュアルモーター四輪駆動のカントリーマン・エレクトリックS Eオール4は最高出力313psを発生する。どちらも64.7kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は前者で462km、後者で433kmとされている。

ミニ・カントリーマン(クロスオーバー)
ミニ・カントリーマン(クロスオーバー)    ミニ

ガソリンエンジンの仕様詳細は未確認だが、前輪駆動のカントリーマンCに最高出力170psの1.5L 3気筒ターボ、四輪駆動のカントリーマンSオール4に最高出力218psの同1.5Lが搭載され、そしてジョンクーパーワークス・オール4には最高出力300psの2.0L 4気筒ターボが搭載される見込み。

また、ディーゼルエンジンも導入予定だという。

特筆すべきは、ミニとして初めて60km/h以下でのハンズオフ運転機能を含む、レベル2の運転支援システムを導入することだ。

英国価格はカントリーマンCが2万8500ポンド(約530万円)から、カントリーマンSが3万3900ポンド(約630万円)から、ジョンクーパーワークスが3万9900ポンド(約740万円)から。EVのエレクトリックEは4万1500ポンド(約770万円)から、エレクトリックS Eが4万6600ポンド(約860万円)からとなっている。英国での納車開始は2024年2月からの予定。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事