社会人1年目、ポルシェを買う。

2019.11.28

第100話:ナローポルシェにのった。 ― 社会人1年目、ポルシェを買う。

笹本編集長にこのことを話した

「この時代のナローは、まだまだ356の面影を強く残しているんだよ。とくに1968年のモデルは、ホイールベースが短い911の時代だからね。挙動はそのぶんピーキーだし、だからこそ乗り手を選ぶ」

「選ばれた数少ない乗り手は、そのクルマを自分の支配下に置こうと懸命になる。懸命ってのがいいんだよなぁ」と笹本編集長は話していた。

そもそも、ナロー・ポルシェを味わえたことは幸運中の幸運。そして整備が行き届いているからこそ、「本当の味」を堪能できた。

そしてこんなクルマを完ぺきな状態で維持しているオーナーのことを、まことに勝手ながら僕は誇らしく思う。クルマの心臓部であるエンジンの摺動摩擦による磨耗を、スーパーゾイルというトリートメント剤で抑え、極めて滑らかで強靭な金属表面を再形成する、というところに目をつけたこと自体、クルマ好きにとってありがたい。

もう1つ、いっしょに同じように走りきった、もっと昔のポルシェ、356に脱帽。あの時代から、高速道路をぴたりと高い速度で長時間巡航できる乗り物があったなんて……。いいなぁ。そして興味が増すなぁ。

※今回も最後までご覧になってくださり、ありがとうございます。

「GO!GO!ラリー」でおとずれた東北の被災地で感じたことを書き表すには、僕の筆力ではとてい足りない。

記事に関わった人々

  • 上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 

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