クルマ漬けの毎日から

2025.11.16

ポールスター3に試乗しました。2017年にボルボからEVブランドとして独立したポールスターは、当時からずっと気になる存在です。

ポールスター3は魅力的!【クロプリー編集長コラム】

もくじ

ポールスター 立ち上げ当時のCEO
完成度高い ポールスター3

ポールスター 立ち上げ当時のCEO

ポールスターが7~8年前にボルボから分離独立して以来、私は進歩的なこのブランドに特別な関心を抱いてきた。

楽観的で他の自動車会社とは異なるイメージのポールスターを最初に率いたCEOは、かつてデザイナーとしてフォルクスワーゲングループで活躍し、その後ボルボでデザイン責任者を務めていたトーマス・インゲンラートだった。

ポールスター3

インゲンラートは非常にエネルギッシュな人で、また自分の考えや判断に揺るぎない自信を持った人だったので、それらをボトル詰めして、他の自動車会社のリーダーに少し分けてもいいのではと思ったことがある。

しかし、ポールスターは利益を上げることができず、昨年インゲンラートは会社を去った。だが私はいまも、革新的な彼のことを「ポールスターというブランドの理想を体現していた人」と思っている。

インゲンラートのことを思い出すたびに、かつてのボルボやポールスターで働いていた時と同じように、現在も彼の才能が十分に発揮されていることを願わずにはいられない。

完成度高い ポールスター3

ところで、週末にかけて「ポスト インゲンラート」のポールスター3を借りた。「インゲンラートらしさ」がいまもこのクルマに感じられだろうかと思いながら運転していたが、ポールスター3は現在も私にとって魅力的なクルマであることがわかった。

ポールスター3

インテリアもエクステリアもクールでシンプルなデザインで、またクルマ(EV)としての完成度も非常に高いと感じた。

ただし、イギリスの荒れた路面ではピッチングの傾向が見られたが、これを除けば、運転はとても楽しかった(もし私が改良に関わる立場にあれば、この点をなんとしても修正するだろう)。

今回試乗したシングルモーター仕様の航続距離330mile(約530km)は、私にとってまさに理想的だった。

ポールスターはマーケティングに多くの知恵を絞り、努力しているにもかかわらず、まだ黒字に転じていないようだ。だが、黒字メーカーの多くのクルマよりも、今回試乗したポールスター3のほうが私には楽しかった。世の中というのは不公平なものだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    小島薫

    Kaoru Kojima

    ドイツ自動車メーカーの日本法人に在籍し、オーナーズマニュアルの制作を担当。その後フリーランスで翻訳をはじめる。クルマはハッチバックを10台以上乗り継ぎ、現在はクーペを楽しんでいる。趣味はピアノ。

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