ポールスター2 詳細データテスト 過剰ではないハイパフォーマンスEV 運動性も快適性も高い足回り

公開 : 2023.04.22 20:25  更新 : 2023.05.06 08:27

ボルボから派生したEVブランド、ポールスターの普及モデルに追加された高性能版は、いたずらにパワーを上げず、シャシーチューンに専念。高性能EVに予想される過激さは薄いものの、きわめて洗練された走りを実現しました。

はじめに

吉利傘下のボルボから派生した、プレミアムEVブランドのポールスターは、多忙になろうとしている。今後1年半で、3/4/5の3モデルが発売され、これまでよりフルラインナップメーカーへと近づく。しかし、そうなっても、すでにEVシフトを果たした走り志向のドライバーに向いたブランドであり続けるのだろうか。

今回のテスト物件は、その点でポールスターにとっての柱となるモデルだ。これはクロスオーバーハッチバックである2の、フェイスリフト前のラインナップにおける特別なパフォーマンスバージョンだ。

テスト車:ポールスター2BSTエディション270
テスト車:ポールスター2BSTエディション270    JOHN BRADSHAW

競合するのは、フォードマスタング・マッハE GTやキアEV6 GT。しかし、フィロソフィはそれらと異なり、もっとトラディッショナルなパフォーマンスカーのユーザーにより響くクルマとなっている。

2021年、ポールスターはグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで1台のプロトタイプを公開した。それは、2のポテンシャルの限界を探る、徹底したドライバーズカーだった。

ポールスター2エクスペリメンタルと銘打たれたそれは、幅広く、かなりエキゾティックにアップグレードされたシャシーやサスペンション、ブレーキシステムを用い、限定モデルとしての市販化への大きな期待を呼んだ。その結果が、今回のBSTエディション270だ。

英国導入台数はたったの40台。ポールスターは表面的には同じクルマに異なるカラーやトリムを与えたBSTエディション230を追加して、品薄状態の是正を図るとアナウンスしたが、それも少数に限られる。

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