好みで選ぶ2つの贅沢 ブリヂストン・アレンザ SUVにはSUV専用設計タイヤを

公開 : 2022.06.24 16:00

アレンザ001に乗り換えてみる

「アレンザ001」は、2017年2月に「アレンザ」ブランドがスタートすると同時に用意された銘柄。

新ブランドのトップバッターとして、SUVタイヤという位置付けながら一般的なSUVタイヤとは明確に異なる特徴を前面に押し出してきた。それがハイレベルな運動性能だ。

こちらはボルボのミドルクラスSUVであるXC60に履かせてみた。

まず感じたのは、運転していて車体のしっかり感が増した感覚を受けることだ。

たとえば直進状態からハンドルを切り始めるとき。ハンドル操作に対してスッとクルマが反応し、キビキビと動くから俊敏性の高さを実感できる。

旋回中の安定感も、重心の高いSUVとは思えないほど地に足の着いた安心感が好印象だ。このアレンザ001に履き替える前に比べると、まるで重心が下がったかのような落ち着きが得られる。

舗装路のドライバビリティを求める運転好きのドライバーは、SUVだからといってゆったりした挙動は求めないだろう。

ハンドル操作に応じてスッと反応し、気持ちよく曲がれるような味を好むに違いない。

ブリヂストンによると、アレンザ001はタイヤの骨格部分を補強して剛性を高めた設計とすることで、ドライ路面におけるしっかり感のある走りを実現したのだという。

トレッド中央部では、リブ端部の角の丸めを最適化してリブ中央の接地圧を高め、ウェットグリップを向上。またブロック端の角を丸めることで、制動時におけるエッジの巻き込み変形を制御。制動時のフラットな接地を実現。また目に見えない断面では、途中を3次元のM字型の切れ込みに加工。制動時のブロックの倒れ込みを抑えることにより、高い耐摩耗性を実現している 。

そんなアレンザ001とクルマとの対話を楽しむドライバーのマッチングは実にいい。SUVでも運転していて楽しくなってくる。

SUVのユーザーのなかでも、スポーティな走りを楽しみたい人は少なくないはずだ。そんな、胸のすくような走りを求めるドライバーにとってアレンザ001はベストチョイスとなるに違いない。

タイヤは選ぶ銘柄次第で愛車の味付けのさじ加減を好みに調整できるが、アレンザ001による走りの楽しさを引き出す感覚は魅力的に感じたし、その高い性能は愛車の新しい一面を見せてくれることを約束できる。

意外だったのは、快適性の面でもレベルが高いこと。もちろんコンフォート性能重視の「アレンザLX100」には届かないものの、静粛性も乗り心地も実力は高く、ファミリーユーザーでもクレームが来ることはないと断言できる。

純正タイヤから履き替えると、乗り心地がよくなるケースも少なくないだろう。

ブリヂストン・アレンザ001 公式サイトをみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    工藤貴宏

    Takahiro Kudo

    1976年生まれ。保育園に入る頃にはクルマが好きで、小学生で自動車雑誌を読み始める。大学の時のアルバイトをきっかけに自動車雑誌編集者となり、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。はじめて買ったクルマはS13型のシルビア、もちろんターボでMT。妻に内緒でスポーツカーを購入する前科2犯。やっぱりバレてそのたびに反省するものの、反省が長く続かないのが悩み。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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