ベントレー・ベンテイガ・ハイブリッドで旅へ 発揮した強み 染み渡るウェルビーイング

公開 : 2022.09.12 18:00

さりげないディテールこそが心を打つ

今回、われわれが目指したのは秋田県の男鹿半島。東京を出発して2日目となるこの日は、朝から生憎の雨模様で、秋田県に入った頃には雨脚もかなり強まっていたのだが、男鹿半島の寒風山展望台付近に到着すると雨が止み、部分的に青空が臨める好天に恵まれた。

日ごろ、取材といえば雨にたたられることの多い私としては、奇跡的といってもいい展開だ。

展望台から眺める景色は実に雄大だった。男鹿半島を挟んで南北に広がる日本海が一望できるうえ、足下には巨大な八郎潟が広がっている。

雨上がりの空気はいかにも新鮮で、胸一杯に吸い込めば、身体中の細胞にくまなく染み込んで全身がリフレッシュされるような気がする。やっぱり、ロングツーリングはいいものだ。

そして、そんな美しい景色を背景にして佇むベンテイガ・ハイブリッドのスタイリングもひときわ印象的だった。

リアフェンダーを取り囲むようにして描かれたホーンチ・ラインは後輪がしっかりと大地を踏みしめると同時に、エンジンパワーが力強く路面へと伝えられる様子を想起させる。

後方に向かうにしたがって微妙に下降するウェストラインはベントレーらしい気品とともに疾走感を生み出している。

フロントグリルを始めとする各所には豪奢なクロームメッキが施されているが、それらが放つ光がしっとりと落ち着いて見えるところも、ラグジュアリーカーに相応しい仕上がりだ。

インテリアも、もちろん豪華なのだが、それ以上に印象的なのは色や素材感のセンスがいいところで、試乗車もドアトリムにはウール地を思わせるチェックの布地が用いられていた。

こんな素材をさり気なく使ってキャビンの雰囲気を引き立てられるのは、やはりイギリスのラグジュアリーブランドをおいてほかにないだろう。

ベンテイガ・ハイブリッドと出かけるロングツーリングは、私を心身ともにリフレッシュしてくれた。これでまたしばらく、仕事場にこもって原稿の執筆に取り組めそうだ。またいつの日か、ベントレーで遠出することを夢見ながら……。

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記事に関わった人々

  • 執筆

    大谷達也

    Tatsuya Otani

    1961年生まれ。大学で工学を学んだのち、順調に電機メーカーの研究所に勤務するも、明確に説明できない理由により、某月刊自動車雑誌の編集部員へと転身。そこで20年を過ごした後、またもや明確に説明できない理由により退職し、フリーランスとなる。それから早10数年、いまも路頭に迷わずに済んでいるのは、慈悲深い関係者の皆さまの思し召しであると感謝の毎日を過ごしている。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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