起源は16世紀の馬車! ベントレー『マリナー』が手掛けた日本向け10台限定『ベンテイガ・サムシングブルー』に見る、ザ・高級車の世界観

公開 : 2026.06.10 11:45

ベントレーのパーソナルコミッショニング部門『マリナー』が手掛けた日本向け10台の限定車『ベンテイガ・サムシングブルー』を、スーパーカー超王こと山崎元裕が取材します。そこには、ザ・高級車という特別な世界観がありました。

無限大ともいえるカスタマイズの選択肢

ベントレーのカスタマーにとって、同社のパーソナルコミッショニング部門である『マリナー』(Mulline)の存在は、常に強く意識されているものだ。

まさに無限大ともいえるカスタマイズの選択肢と、それによる究極のラグジュアリーを提供するマリナー。その歴史は16世紀に馬車の製造を始めたことでスタートし、時代が20世紀を迎えるのに前後して自動車の世界へと進出。

ベントレー・ベンテイガ・サムシングブルー・コレクションbyマリナー
ベントレー・ベンテイガ・サムシングブルー・コレクションbyマリナー    平井大介

スタイリッシュなボディや高級なキャビンを独自にデザインし、また、それを製造するコーチビルダーとして様々な作品を残していくことになる。

マリナーが最初に手がけたベントレーは、1923年に発表された『3リッター』だった。

彼らのコーチビルドを受けたベントレーの人気は高く、1950年代には『Rタイプ・コンチネンタル』や、そのシャシーをベースに4シーターのキャビンを組み合わせた『フライングスパー』といったモデルも誕生。マリナーとベントレーのパートナーシップはさらに密接なものになっていく。

現在ではベントレーの社内部門としてその名が継承されているマリナーだが、彼ら卓越した創造力やクラフトマンシップから生み出されるモデルの魅力は、今も変わることはない。

いや、様々な最新テクノロジーが駆使されることによって独創性やクオリティは、ベントレーの進化とともに年々さらなる高まりを見せていると言えるのだ。

日本市場のために10台のみ製作

その一例として今回紹介するのが、日本市場のために10台のみが製作された『ベントレー・ベンテイガ・サムシングブルー・コレクションbyマリナー』だ。

『ベンテイガ・アズールV8』をベースとするそれは、花嫁が結婚式で身に着けると幸せになるとされる『Something Four(Old/New/Borrowed/Blue=古いもの/新しいもの/借りたもの/ブルーのもの)』に着想を得てネーミング、そしてカスタマイズされたモデルだ。

ベントレー・ベンテイガ・サムシングブルー・コレクションbyマリナー
ベントレー・ベンテイガ・サムシングブルー・コレクションbyマリナー    平井大介

パワーユニットはベースモデル同様、3996ccのV型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、550psの最高出力と770Nmの最大トルクを発揮。0→100km/h加速で4.5秒、最高速では290km/hを可能とするアズールV8の運動性能、そして快適性はプレミアムSUVとしてはまさに非の打ちどころがない。

しかし、このような特別なモデルを紹介するのに、その走りを深くレポートするのは全く無意味なことだろうから、その基本性能があればこそマリナーが主張する究極のラグジュアリーが成立することを改めて認識した、というだけに留めておこう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王(超王)」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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