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スズキ・スイフト・スポーツ vs VWアップGTI 攻守交替なるか

2018.06.23

100字サマリー

スイフト・スポーツ対アップGTIです。上昇した価格とともに、少し大人びたキャラクターをもつホットハッチとして登場した新型スイフト・スポーツに対して、初代ゴルフGTIの再来ともいわれる、小さく、軽く、安価なアップGTIは、どのような戦いを挑むのでしょうか?

もくじ

実力に疑いなし 価格が問題
初代ゴルフGTI再び?
活気ある3気筒 両者ともステアリングには不満
どちらを買うべきか?
番外編 英価格5000ポンド(76万円)以下のお手頃中古ホットハッチ5選

実力に疑いなし 価格が問題

スズキ・スイフト・スポーツの実力を疑ったことなど一度としてない。このクルマの存在意義は、洗練のパッケージに必要十分なパフォーマンスを詰め込んで、それを魅力的な価格で提供することにあった。

先代スイフト・スポーツは、1.6ℓ自然吸気エンジンから125psを発揮するにすぎず、304ps以上のパワーを誇る四輪駆動の強力なホットハッチに挑むのは、銃撃戦にナイフで立ち向かうどころではなく、まるで卵の泡だて器でキャノン砲に挑戦するようなものだった。

しかし、相応しい道で、そのどこまでも回る4気筒エンジンを武器にダビデのごとく立ち向かえば、ゴリアテのようなホットハッチたちを沈黙させることができた。

パワー不足をその俊敏さでカバーするこのモデルは、クラスを越えたわれわれお気に入りの1台として、ホットハッチ好きへの道を若いエンスージァストたちに提供してきたのだ。

しかし、時の流れには逆らえない。より厳しさを増す排出ガス規制に対して、スズキも他メーカー同様、対応せざるをえなくなったのだ。これが、3代目となるスイフト・スポーツが1.4ℓターボエンジンを積む理由である。このブースタージェットエンジンが、より大型のビターラ(日本名=エスクード)やS-クロスにも積まれていると聞けばがっかりするかも知れない。

それでも、スイフト・スポーツでは出力を140psと23.5kg-mへと向上させており、さらにこのクルマはより軽量でもある。スイフト・スポーツでは、グラム単位の重量削減を続けることで、モデルチェンジごとに重くなっていく業界トレンドに背を向けているのだ。


一方で、英国価格は急激に肥大化してしまっている。スイフト・スポーツが掲げるプライスタグは1万7999ポンド(272万円)と、もはやフォード・フィエスタSTと同じ価格帯であり、これではまるでライバルモデルがひしめき合う市場へ、空手で飛び込むようなものだ。この価格設定がいかに野心的だと思われているかは、スズキUKが1500ポンド(22万6500円)のスペシャルディスカウントを今月末まで行っていることが表している。

もちろん、この価格でどれほどの満足をドライバーが味わえるかを指摘することはできるし、それは事実でもあるが、一方で、この価格が、これまでスイフト・スポーツに与えられてきた最高にバリュー・フォー・マネーなモデルという評価を、実力不足のライバルモデルたちのなかに埋もれさせてしまうことにもなる。実際、142ps以下のパワーをもつ手ごろなホットハッチで、他に最高の1台を探そうと思えば、それほど手間はかからない。

そしてその1台は、生粋のホットハッチ好きならば、見過ごすことのできない3文字を、その可愛いリアハッチに掲げているのだ。その文字とはつまりGTIである。

 
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