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2019.04.25

分析 FCA、なぜテスラに巨額を支払う 厳しさ増すEUのCO2排出規制

編集部より

FCAとテスラは、CO2排出量を取引するための契約を結びました。CO2をまったく出さないテスラのクルマを、FCAの販売するクルマと一緒にすることで、平均CO2排出量を削減するためです。

もくじ

実体のない物を売って巨額を得ているテスラ
罰金を節約するために
モデル3の販売が増えればさらに影響は大
多くの自動車メーカーが罰金を払うことに

実体のない物を売って巨額を得ているテスラ

テスラのイーロン・マスクCEOは、電気自動車を売って儲けることが困難であると認めている。

しかし過去数年間、テスラは競合する自動車会社に驚くほど価値のある物に対価を支払わせ、数億円もの巨額を得てきた。その驚くほど価値のある物とは、実体がない。

米国のいくつかの州は、自動車会社に一定台数のゼロエミッション車の製造を義務づけている。しかし、実際にそれだけのゼロエミッション車を製造できない自動車会社は、他の自動車会社から「クレジット」を買うことができる。

テスラは電気自動車しか製造していないため、多くのクレジットを保有していることになる。昨年の四半期には、テスラはこのクレジットをライバルの自動車会社に売ることによって、1億9000万ドル(約213億円)以上を得た。これは同四半期における利益の2/3を超えるほどの額だ。

今回テスラはさらに欧州で、この実体がない物を利益に変える手段を見つけた。アルファ・ロメオ、フィアット、ジープ、マセラティを傘下に収めるFCAグループと新たな契約を結んだのだ。

この契約では、FCAはこの実体がない物に「数億ユーロ」を支払うことになる。テスラの電気自動車が排出する0g/kmのCO2を、自社の排出量に含めるためだ。

 
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