CESで見た「モビリティ革命」 ソニー・ホンダEVから空飛ぶタクシーまで

公開 : 2024.01.14 18:05

アフィーラの最新コンセプト

ソニー・ホンダモビリティは、アフィーラ(Afeela)からEVの最新版プロトタイプを発表した。以前のものとは姿が異なり、サイドビューカメラは従来型のミラーに変更され、フロントエンドとリアエンドはより角ばった形状となるなど、スタイリングに細かな調整が加えられた。出力245psのモーターが2基と、最大150kWの充電に対応する91kWhのバッテリーが搭載される。

IT業界やゲーム業界からもさまざまな恩恵を受ける。ビデオゲーム『グランツーリスモ』の開発元であるポリフォニー・デジタルは、シミュレーションの知見を共有して車両開発を支援し、マイクロソフトと提携するオープンAIは車載デジタルアシスタントの開発を支える。

CES 2024のステージに登壇したアフィーラのEVコンセプト
CES 2024のステージに登壇したアフィーラのEVコンセプト

ホンダ0シリーズ・コンセプト

ホンダはEV開発を根本的に見直し、新しいEVラインナップとして「0シリーズ」の投入を発表。電費効率、安全性、操る楽しさなどを重視したEV群を2026年からグローバルに展開する。

0シリーズEVは、高さを抑えた「薄い」プラットフォームを使用し、低車高による優れた空力性能を実現する。

ホンダが公開したスペースハブ(手前)とサルーン(奥)
ホンダが公開したスペースハブ(手前)とサルーン(奥)    AUTOCAR

その第1弾となるサルーン(SALOON)は、コンセプトモデルながら外観の約90%が量産車に受け継がれる可能性があるという。ミニバンのスペースハブ(SPACE-HUB)はまだ量産化が決定していないが、同様のコンセプトの小型SUVが登場する予定だ。

キアが商用車へ進出

キアは2025年に商用車市場に進出し、中型バンのPV5を皮切りに複数車種を投入する。PV5はヒョンデアイオニック5のE-GMPプラットフォームを流用し、用途ごとに高度なコンフィギュレーションを可能とする。CESでは乗用タイプ、ハイルーフ、ピックアップトラックのバリエーションが展示された。大型バンのPV7も計画されているが、小型のPV1とPV3については未定。

キアPV5
キアPV5

マレン・ファイブRS

米国の新興EV企業マレン・オートモーティブは、テスラモデルXプラッドのライバルとなる電動SUV、ファイブRSを発表した。デュアルモーター、四輪駆動、800Vシステム、6ピストンおよび4ピストンのブレンボ製ブレーキを搭載するという。

マレン・ファイブRS
マレン・ファイブRS    AUTOCAR

スーパーナルS-A2

ヒョンデのエアモビリティ部門スーパーナルは、eVTOL(電動垂直離着陸)機のS-A2を発表した。密集した都市におけるタクシーの代替として、2028年の生産開始を予定している。

スーパーナルS-A2
スーパーナルS-A2

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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