■どんな感じ?

走りだしてすぐに速さを実感できる。2トン近く車重があるにもかかわらず、0-100km/hタイムは5.3秒というところからもその速さをうかがえるだろう。このタイムはマカン・ディーゼルよりも、まるまる1秒速い。

シチュエーションに影響されることなくエンジンは常に力強いうえ、フェイスリフト前に比べるとさらに洗練されていると感じる。8速ATによる変速も滑らかで素早い。483kmにおよぶテスト・ルートにおいてマークした12.7km/ℓという燃費は、4WDの体躯から考えると優れた結果であるといえる。

£650(12万円)の可変ダンパー・コントロールが組み合わされていたことによる、速度を増した際のコントロール性の高さには驚かされた。粘り強さはかなりのもので、パワーとトルクの伝達にもまったく迷いがなかった。

手のひらで転がすように挙動を操作することができ、特にスポーツ走行に振ったドライビング・モードを選んだ際は、流れるようにスムーズにコーナリングできる。その際のスロットル・レスポンスやステアリングの重みは絶妙だ。

ただしこのステアリング。フィールにやや欠けており、Mスポーツ専用になるおかげで握りがやや太い。手が大きなドライバーならば不満はないかもしれないが、多くの人が扱いづらいと感じるのではないだろうか。