パナソニックの東京オートサロン2025 デモカーはイタルデザイン 美容家電との連携も
公開 : 2025.01.23 18:05 更新 : 2025.01.24 08:11
東京オートサロン2025のパナソニックオートモーティブシステムズのブースを、カーグッズ専門ライターの浜先秀彰がレポート。『PASがクルマの体験を変えに来た』をコンセプトに、幅広い事業展開を紹介する内容でした。
イタルデザインが外装を手がけたデモカーも
パナソニックオートモーティブシステムズは、1月10~12日に千葉県の幕張メッセで開催された東京オートサロン2025に出展を行った。
昨年に比べて大幅に面積が広げられたブースのコンセプトは、『PASがクルマの体験を変えに来た』で、世界一の“いごこちデザイン”カンパニーを基に、来場者に新たなモビリティ体験を届けた。試乗が行える展示では順番待ちの列が途切れないほどの人気だった。

なかでも注目されたのは『WELL Cabin Luxe/WELL Cabin Gran Luxe』。ベース車はアルファードとハイエースで、どちらも観光地やスポーツ観戦への足、移動する第二のオフィスとして使われることを想定している。昨年の東京オートサロンでも同様のコンセプトを持つ車両を展示していたが、1年を経てより完成度が高まった。
セカンドシートの前には、まるで壁のような巨大サイズのディスプレイが搭載されるが、なんと特殊な透明ディスプレイで、映像によっては車両前方の風景を素通しで見ることができる。圧迫感を減らすことができるうえ、海外からの旅行者に移動中の景色を楽しんでもらえるような工夫だ。
さらに、天井など車内の照明は映像に合わせてカラーが変化し、重低音が効く臨場感たっぷりの3Dハイレゾリューション対応オーディオスピーカーも備えている。空間も含めた立体的な演出は、これまでにないエンタメ性といえるだろう。なおWELL Cabin Gran Luxeについては、スタイリングをイタリアのイタルデザインに依頼するなど、よりデザイン性を重視した設計となっている。
エンタメから美容まで、新たな社内体験
また、『WELL Cabin Craie』は、人やシーンを選ばず使うことができる『Craie』(オフホワイト)をコンセプトイメージに、自分自身の時間を大切にできる新しい車室空間を形づくるもの。コンセプトカーでは、白く平らなインパネが目の前に広がり、リビングのような雰囲気。フロントウインドウ正面の大型スクリーンに映し出される映像と連動する迫力あふれるサウンドがスピーカーから再生され、居心地の良い世界を演出していた。
キャンピングトレーラーのようなスタイルの『WELL Cabin OFFMO』もユニークな発想で、マルチパーパスルームというさまざまなアイデアを楽しめる車室空間を実現。ブースでは『美容チャージ』『健康パワーナップ』『プライベートエンタメ』の3つの楽しみ方を紹介していた。さながら移動ショップのようで、『パナソニック・ビューティ』との連携もイメージしている。

さらに参考展示となっていた『スマートステアリングソリューション』はドライバーの負荷を軽減して、『移動』を新しい出会い・気づきの『移動体験』に変える提案。会場のシミュレーターは、走行シチュエーションに応じてフロントガラスの下端にさまざまな映像を展開するこれまでにないスタイル。半自動運転の世界を想定した作りとなっており、次々とドライバーに対してエンタメ情報を提案する。ステアリングスイッチによって『無限プチプチ』が楽しめるという遊び心たっぷりの機能まで搭載されていた。