映像作品でもおなじみ 米国の象徴的なパトカー 31選(前編) 黎明期のポリスワゴン

公開 : 2025.03.30 18:25

フォード・ポリスカーのパンフレット(1952年)

このパンフレットでは、1952年型フォード・ポリスカーの特徴が紹介されている。同車は最高出力125psのV8エンジン『インターセプター』を搭載している。

オプションには、快適性を高めるための「24時間勤務」用特別シート、極厚のフロアマット、強化されたサスペンションスプリング、ラジエーター、バッテリー、クラッチ、ジェネレーター、そして最も重要な装備であるシガーライターが用意されていた。

フォード・ポリスカーのパンフレット(1952年)
フォード・ポリスカーのパンフレット(1952年)

シボレー210シリーズ・ポリスカー(1956年)

1956年モデルの210のキャッチフレーズは、「シボレーさえあれば、犯人は逃げられない!」というものであった。

「シボレーは道路用に作られた。低重心、非常にワイドなリアスプリング、摩擦のほとんどないステアリングギア、そして均整のとれた重量配分」と広告には掲載されていた。

シボレー210シリーズ・ポリスカー(1956年)
シボレー210シリーズ・ポリスカー(1956年)

高効率のV8エンジンまたは6気筒エンジンを搭載し、その結果、「強靭で静粛、パワフルで扱いやすい!」パトカーになった、とのこと。

フォード・フェアレーン・インターセプター(1956年)

ボールジョイント式フロントサスペンションを装備したフォード・フェアレーン ベースの1956年型インターセプターは、ウェストバージニア州チャールストンで採用された。『インターセプター』と呼ばれる特別なY-8エンジン(ディープスカート型のV8)は最高出力215psを誇った。特別なドアラッチやダッシュボードのパッドなど、「ライフガード」設計により警官の安全を守った。

当時のマーケティングでは、フェアレーンは「世界中の法執行機関から推奨されている」と謳われていた。

フォード・フェアレーン・インターセプター(1956年)
フォード・フェアレーン・インターセプター(1956年)

ダッジ・コロネット・ポリスカー(1957年)

ダッジ初の純正警察車両は、1956年からコロネットで提供された。ここで紹介する1957年モデルには、最高出力310psのヘミV8エンジン、プッシュボタン式トルクフライト(TorqueFlite)トルコンAT、そしてデザイナーのヴァージル・エクスナー氏が開発した独特のフィン付き「フォワード・ルック」スタイルが採用された。

「静止状態から最高速度まであっという間だ。今までに見たことも運転したこともないようなハンドリング、コーナリング、ブレーキ性能を備えている」と広告は自慢げに語っている。

ダッジ・コロネット・ポリスカー(1957年)
ダッジ・コロネット・ポリスカー(1957年)

コロネットは、1955年から1959年まで放送された人気テレビシリーズ『ハイウェイ・パトロール』に登場する数多くの現代的なパトカーの1つであった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グラハム・ヒープス

    Graham Heeps

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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