映像作品でもおなじみ 米国の象徴的なパトカー 31選(前編) 黎明期のポリスワゴン

公開 : 2025.03.30 18:25

ビュイック4ドア・セダン(1935年)

この1935年型ビュイックは、警察用にスポットライトや銃眼、そして恐らく防弾ガラスも装備されている。とはいえ、当時のビュイックにはすでに強化型の安全フロントガラスが採用されており、これは競合他社との差別化を図るための数ある技術的特徴の1つであった。

直8エンジン搭載の1935年型には、アクセルスターターとニーアクション式独立フロントサスペンションが装備されている。ニーアクション式は、車両力学の第一人者モーリス・オリー氏による先駆的なコイルスプリング、ショートロングアーム(SLA)設計である。オリー氏はロールス・ロイスで勤めた後、C1コルベットのシャシーとサスペンションの開発を手がけた。

ビュイック4ドア・セダン(1935年)
ビュイック4ドア・セダン(1935年)

シボレー・マスターデラックス・ポリスビークル(1938年)

インディアナ州警察が使用していたこのシボレーは、3.4Lの6気筒エンジンを搭載している。ベースとなったのは、1938年に高性能なマスターデラックス仕様で30万台以上を販売したタウンセダンだ。

当時の広告では「トランク下に組み込まれたツールボックス」という「重要な利便性」が強調されたが、警察がこれを評価していたかどうかは定かではない。しかし、ピラーに取り付けられた「上部と下部にしっかりと固定された」補助ストラップは、高速追跡時にしがみつくのに便利だったかもしれない。

シボレー・マスターデラックス・ポリスビークル(1938年)
シボレー・マスターデラックス・ポリスビークル(1938年)

プリムスP8クーペ・ニューヨーク・ポリスカー(1939年)

プリムスは1930年代初頭から警察への車両供給を開始した。

ここにスティンソン・リライアント飛行機とともに写っている1939年型P8クーペは、ニューヨーク市警で使用されたもので、ルーフは白、ボディ側面は緑、フェンダーは黒という、当時の特徴的な「NYPDグリーン」に塗装されている。この塗装パターンは1972年まで使用された。

プリムスP8クーペ・ニューヨーク・ポリスカー(1939年)
プリムスP8クーペ・ニューヨーク・ポリスカー(1939年)

ミシガン州ディアボーンフォードのポリスカー(1946年)

第二次世界大戦後、民間向けの自動車製造が再開された際、フォードの1946年モデルは1942年モデルとほぼ同じであった。納入を受けた警察署の1つに、フォードの地元であるミシガン州ディアボーンがある。エンジンルームには、約100psを発生する3.9LのフラットヘッドV8エンジンが搭載されている。

当時の広告には、「フォードはパトカーの分野でも最先端を行く。スピード、安全性、快適性のすべてを兼ね備えている」と謳われた。

ミシガン州ディアボーンのフォードのポリスカー(1946年)
ミシガン州ディアボーンのフォードのポリスカー(1946年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    グラハム・ヒープス

    Graham Heeps

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事