ネット上にもほぼ情報がない「隠れ名所」で見つけたクラシックカー 40選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.12.21 11:05

米国の巨大ジャンクヤードを巡り、スクラップ同然のクルマにレンズを向ける探訪記シリーズ。今回は、コロラド州の乾燥地帯で見つけた、ネット上にもほとんど情報が載っていない穴場のようなヤードを紹介します。

コロラド州の乾燥地帯で見つけた穴場

米国コロラド州にあるジャンクヤード『アーネスト・オート・レッキング&トラック(Ernest Auto Wrecking & Truck)』は、州内でもあまり知られていない名店の1つで、間違いなく穴場と言えるだろう。

ウェブサイトもなく、ソーシャルメディアでの存在感も薄い。だが、ここには素晴らしいクラシックカーが豊富に揃っている。州道15号線沿いにある家族経営の巨大なヤードで、1930年代から1990年代までの数千台のクルマが所狭しと並んでいる。

コロラド州の巨大ジャンクヤードで見つけた興味深いクラシックカーを40台紹介する。
コロラド州の巨大ジャンクヤードで見つけた興味深いクラシックカーを40台紹介する。

優れた部品取り車に加え、訪問時にはレストア向けの魅力的な車両にも目を奪われた。在庫の大半は米国製だが、欧州や日本の珍しいモデルもいくつか見つかった。その一部を抜粋して紹介しよう。

ラインナップ

たまらない光景だ……。筆者はこうした通路を練り歩き、掘り出し物を探しながら非常に楽しい午後を過ごした。それほど秩序だって整えられているわけではないが、ヤードのオーナーは在庫を熟知しており、迷わず案内してくれる。

アーネスト・オート・レッキング&トラックの通路
アーネスト・オート・レッキング&トラックの通路

シボレー・モンテカルロ(1975年)

この1975年式シボレー・モンテカルロは、高地の乾燥気候のおかげでボディは良好な状態だ。しかし、残念ながらフロントガラスが欠けているため内装はひどく、レストアに挑むのであれば間違いなく新しいダッシュボードが必要になるだろう。

モンテカルロは「パーソナル・ラグジュアリー・クーペ」として販売され、1970年から2007年までシボレーのラインナップに名を連ねた。

シボレー・モンテカルロ(1975年)
シボレー・モンテカルロ(1975年)

ビュイック・スポーツワゴン

オールズモビル・ビスタ・クルーザーと同様、ビュイック・スポーツワゴンはデモリションダービーの参加者たちにとって非常に魅力的なマシンであり、多くの車両が派手に散っていった。この1960年代後半の個体が無事であることを願うが、筆者が訪れた際には、敷地の隅にアーネスト・オート・レッキング&トラックがスポンサーを務めるデモリションダービー車両が数台停まっていた……。

ビュイック・スポーツワゴン
ビュイック・スポーツワゴン

AMCグレムリン

このAMCグレムリンXに搭載された5.0L V8エンジンは、0-97km/h加速8.5秒という立派な加速性能を発揮し、1/4マイル(401m)では17秒を切るタイムを記録した。しかし、燃費は芳しくなく、平均6km/lだった。

写真の個体は新車当時、ラ・ハラからクルマで約3時間のコロラド州ブライトンにあるストロードという販売店で販売されていた。

AMCグレムリン
AMCグレムリン

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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