【カスタムは卒業?】ダイハツ・ムーヴが7代目にフルチェン!スライドドア採用、ワンコンセプトフォルムに拘り

公開 : 2025.06.05 11:00

インターフェイスをシンプルに

インテリアでは、軽自動車らしくインターフェイスをシンプルにまとめ、オーディオの位置を低く設定して、安心して運転できるスッキリとした『見晴らしの良さ』を追求した。シートは、上品で落ち着いた色合いや素材で仕立ての良さを表現し、『居心地の良さ』と『落ち着いた質感の中に光る華やかさ』を追求している。

シートまわりの物入れやラゲッジアンダーボックスなど、収納スペースは豊富。リアシートの分割スライドやリクライニングを活用してシートアレンジも多彩だ。

軽自動車らしくインターフェイスをシンプルにまとめたインテリア。
軽自動車らしくインターフェイスをシンプルにまとめたインテリア。    ダイハツ

ボディカラーは、生活になじみ永く使える定番色に、またムーヴらしい動く姿が美しく見える色を充実させ、2トーンを含む全13色を設定。端正で瑞々しい形状が際立つ上質な色として、グレースブラウンクリスタルマイカを新開発した。

また、さらに個性を引き立てるふたつのスタイルとして、ダークメッキを基調として大人のスポーティさを演出した『ダンディスポーツスタイル』と、カッパー色の加飾を基調として大人の上品、上質さを強化した『ノーブルシックスタイル』を、メーカーオプションとディーラーオプションを組み合わせて設定している。

最新DNGAの採用で基本性能が大幅進化

前述のように、新型ムーヴはムーヴカスタムと同様、最新のDNGAを採用してプラットフォームからパワートレインまで刷新し、基本性能を大幅に進化させた。

パワーユニットはノンターボが中心だがターボも設定。ノンターボでもアクセルのスロットル特性を最適化し、ストレスのない軽快な走りを実現している。ターボ車ではD-CVTも採用し、高速道路や山間路でも余裕のある力強い加速性能を実現。さらにステップシフトを採用して、よりリズミカルなエンジン音の変化がリニアな加速感を演出する。

最新のDNGAを採用してプラットフォームからパワートレインまで刷新した。
最新のDNGAを採用してプラットフォームからパワートレインまで刷新した。    ダイハツ

サスペンション(バネとショックアブソーバー)やステアリング特性はムーヴ専用に設定され、動き出しから振動感が少ないスッキリした乗り心地や、キビキビと思いどおりに曲がれる操縦安定性により、ムーヴの真骨頂である走る楽しさを演出している。ターボ車には15インチタイヤと高性能ショックアブソーバーも採用して、さらに上質な乗り心地と高い操縦安定性を確保している。

しかも、WLTCモード燃費はノンターボ車が22.6km/L(従来型は20.7km/L)、ターボ車が21.5km/L(同19.7km/L)と、約10%向上している。

全体の4割ほどが旧型ムーヴから乗り換え

安全装備はグレードによるが、全17種類の最新のスマートアシストを搭載。急アクセル時加速制御システムやブラインドストップモニターもディーラーオプションで設定されている。

エンターテインメントでは、メーカーオプションで2種類のディスプレイオーディオにワイヤレス充電機能やHDMI接続、ディーラーオプションで10インチのカーナビなど、多彩に用意されている。

新型ムーヴはスタイリッシュなデザインとキビキビした走りをセリングポイントとした。
新型ムーヴはスタイリッシュなデザインとキビキビした走りをセリングポイントとした。    ダイハツ

車両価格は、L(2WD=FF)の135万8500円からRS(4WD)の202万4000円となっている。

ダイハツの推測では、初めてクルマを買う人と軽以外からの乗り替えで3割、軽からの乗り替えが7割、その過半数(4割くらいか)が旧型ムーヴからの乗り換えになりそう。また、旧型からの傾向を鑑みて、ターボ車は2〜3割くらいになるのではとしている。

スライドドアを採用したハイトワゴンながら、スタイリッシュなデザインとキビキビした走りをセリングポイントとした新型ムーヴ。満を持しての登場は、ハイトワゴンのライバルたちに影響を与えることは間違いなさそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

7代目はスライドドア!新型ダイハツ・ムーヴの前後関係

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