急成長のシャオミ、2027年にEV欧州発売へ 中国では「納車1年待ち」の人気
公開 : 2025.08.26 06:45
スマートフォンの製造で知られるシャオミが、2年以内に欧州市場へEVを導入する計画を発表しました。中国国内ではセダンとSUVを展開し、生産が間に合わないほどの注目を集めていますが、まだ課題も残されています。
国内の生産能力が課題に
中国の家電メーカー大手シャオミ(小米、Xiaomi)は、今後2年以内に欧州市場で新しいEVの販売を開始する予定だ。
主にスマートフォンの製造で知られるシャオミは、2023年に初のEV『SU7』を発売し、世界で5本の指に入る自動車メーカーへの成長計画を掲げた。

2車種目となる電動SUV『YU7』も中国で販売を開始し、シャオミは国内市場で急成長。前四半期だけで8万台以上(前年比200%近くの増加)を販売し、現在は海外への輸出に向けた準備を進めている。
今週行われた決算発表会で、同社社長のウィリアム・ルー氏はメディアに対し、2027年に欧州のEV市場に進出すると述べた。最近では、SNSにドイツのナンバープレートを付けたSU7の写真も投稿している。
ルー氏は、欧州展開に向けて調査・準備段階にあるとして、導入時期や製品ラインナップに関する具体的な詳細は明らかにしなかった。
しかし、海外に進出する前に、シャオミは北京工場での深刻な生産ボトルネックに対処しなければならない。中国メディアの『CnEVPost』の報道によると、SU7の納車待ち期間は現在41週間で、YU7の場合は注文から納車まで1年以上かかる見通しだという。
YU7は、6月の発表から18時間以内に約24万台を受注したと報じられている。これほどの人気を集めた主な要因は、2万9000ポンド(約575万円)相当という比較的低い価格設定にある。SNS上での遅延批判に対し、シャオミのCEOである雷軍(レイ・ジュン)氏は、失望した顧客に競合製品を検討するよう推奨した。
同氏は「すぐにクルマを購入する必要がある場合は、中国製の他の新エネルギー車が良い」と述べ、シャオペンG7、リー・オートi8、さらには「素晴らしいクルマ」としてテスラ・モデルYも挙げた。
航続距離は800km以上?
決算発表では、シャオミのEV事業について、直近の四半期の売上高が20億ポンド(約4000億円)を上回り、今年後半には月次または四半期ベースの黒字化を見込んでいるとされた。しかし、ルー氏は、事業立ち上げと規模拡大のために30億ポンド(約6000億円)以上を投資したため、依然として赤字経営が続いていると述べた。
シャオミのEVは走行性能とハイテク機能を重視しており、欧州市場ではプレミアムセグメントをターゲットにした展開が予想される。

ポルシェ・タイカンやテスラ・モデルSをベンチマークとするセダンのSU7は、標準仕様で最高出力673psを発生し、中国CLTC基準での航続距離は800km近くに達する。YU7も同様にハイパワーを誇り、1回の充電で835kmの走行が可能とされている。ただし、CLTCは欧州のWLTPよりも基準が緩い。
どちらのモデルも、リアモーターまたはツインモーターのパワートレインと、さまざまなサイズのバッテリーが用意されているが、少なくとも当初は、グローブ市場向けに合理化されたラインナップを展開する可能性が高い。
また、ニュルブルクリンクでEVラップレコードを更新した最高出力1548psの高性能セダン『SU7ウルトラ』を、欧州向けフラッグシップモデルとして発売する可能性もある。
SU7、YU7に続く3車種目は、『YU9』という大型SUVになる。他のモデルよりも高級志向だが、レンジエクステンダー・パワートレインを搭載しているため、欧州市場への導入は難しいと思われる。


























