アウディ『A2』復活か 新型のコンパクトハッチバック開発中、A1後継に

公開 : 2025.10.03 17:45

アウディが開発を進めている新型EVのプロトタイプが目撃されました。かつての『A2』の影響を明らかに受けた、丸みを帯びたデザインが特徴的です。まもなく生産終了予定のA1およびQ2の後継車となります。

プロトタイプ発見 A1とQ2を統合

アウディは、来年に生産終了予定のA1およびQ2の間接的な後継車となる、コンパクトな新型EVを開発中だ。今回、プロトタイプによるテスト走行の様子をカメラが捉えた。

欧州で目撃されたプロトタイプは、Q4 eトロンの小型版のようにも見えるが、1999年から2005年にかけて生産されていたA2の丸みを帯びたデザインの影響が見受けられる。

2005年に生産終了したアウディA2。今回目撃されたプロトタイプはこのA2とよく似たシルエットだった。
2005年に生産終了したアウディA2。今回目撃されたプロトタイプはこのA2とよく似たシルエットだった。

既存モデルを直接置き換えるものではなく、A1とQ2を統合した新規のモデルであるため、長らく使われていなかった『A2』の名が採用される可能性がある。

アウディのゲルノット・デルナーCEOは以前AUTOCARの取材に対し、今後の計画については明言を避けたものの、過去の名称を再使用することは「考えられる」と述べていた。

技術的な詳細はまだ明らかにされていないが、新型EVはフォルクスワーゲン・グループのMEBプラットフォームを採用すると見られる。MEBはフォルクスワーゲンID.3やアウディQ4 eトロン、フォード・カプリなど、数多くのEVのベースとなっている。

ハッチバックとクロスオーバーの中間的なスタイルと、Bセグメントに相当するサイズから、最近欧州で発売されたスコダ・エルロックとパワートレインを共有する可能性が高い。

エルロックは58kWhまたは79kWhのバッテリーを搭載し、仕様によっては1回の充電で最大580kmの航続距離を実現する。最高出力はスポーティなvRSバージョンで340psに達する。

エルロックとは異なり、アウディの新型EVは高級志向のモデルとなるだろう。デルナー氏は以前、「世界には多くのブランドがありますが、アウディは小型セグメントで真のプレミアムモデルを提案できると思います」と述べている。

デルナー氏はまた、A1とQ2を単一モデルに統合することについて、「モデルラインナップを簡素化する広範な取り組みの一環」だと説明した。

したがって、この新型EVはアウディ最小のモデルとなり、これよりもコンパクトなモデルは「他のブランドやグループが担う」とデルナー氏は付け加えた。これにより、アウディは「特定のポートフォリオに集中」でき、「顧客にとってより明確でわかりやすいビジョン」を提供できるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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