歩行者・サイクリスト検知機能付追突回避・軽減フルオートブレーキ・システムや、前車追従機能付ACC＝アダプティブ・クルーズ・コントロール、DAC＝ドライバー・アラート・コントロール、LKA＝レーン・キーピング・アラート、BLIS＝ブラインドスポット・インフォメーション・システム、LCMA＝レーン・チェンジ・マージ・エイド、CTA＝クロス・トラフィック・アラート、RSI＝ロード・サイン・インフォメーション、AHB＝アダプティブ・ハイビーム、そしてリアビュー・カメラという、10のセーフティ・テクノロジーによって構成されるインテリセーフ10のほか、これまでV40シリーズではオプションとされてきた、歩行者エアバッグまでを標準装備化しているのも、この限定車の特長だ。またナビゲーション・システムも新世代インターフェイス、SENSUSを備えた最新型へとアップデート。商品性を大きく高めている。注目のプライスは、税込みで439万円。コストパフォーマンスの高さは誰もがそれを認めるところだろう。

■どんな感じ?

専用デザインのハニカムメッシュ・フロントグリルやバンパーなど、フロントセクションのフィニッシュは、クロスカントリーの機能性をイメージさせる、上下方向の伸びやかさを演出することを意図したものだという。もちろん実際のボディーサイズは、前でも解説しているとおり、全高で30mmが拡大されたのみ。全長×全幅×全高で4370×1800×1470mmという数字は、日本の混雑した都市部でも負担となることはないだろう。インテリアのフィニッシュも魅力的だ。デザインと機能を巧みに両立させることでは定評のあるスカンジナビアデザイン。ボルボV40シリーズもまた、それを積極的に採り入れているのだが、このモデルのインテリアは、さらに落ち着きと上質感を印象づけるものとなっている。

新型の2ℓ直列4気筒ターボ・エンジンのトルクバンドはワイドで、それが実用域での扱いやすさを演出する。組み合わせられる8速ATの制御も素晴らしく、ステアリングに備わるパドルシフトでマニュアル操作を行えば、トップエンド付近までスムーズに回転するエンジンのパワフルさ、そしてレスポンスの鋭さもより印象に残る。ちなみにボルボは、将来的には搭載エンジンを直列4気筒以下とする方針を打ち出しているが、このパフォーマンスを経験すれば、決断にも十分に納得できそうだ。