ACカーズが新型V8スポーツカー『コブラGTクーペ』発表 グローバルへ事業拡大、年産1000台規模目指す
公開 : 2026.06.01 07:25
生産台数大幅増への意欲
会長のルビンスキー氏はこのコブラGTクーペについて、創業125年のACにとって初の「量産(volume)」モデルだと説明した。同氏はAUTOCARの取材に対し、このモデルをきっかけとして、ACの年間生産台数を現在の約100台(ハンドビルド)から1000台以上に引き上げる計画だと語った。
「ACの歴史上、最もエキサイティングな時期となります」とルビンスキー氏は言う。

クーペが選ばれたのは、米国や中東などの市場では、コンバーチブルよりも固定ルーフの方が人気が高いためだ。英国では『コブラ・クーペ』として販売されるが、ライセンス上の問題から米国では『コブラGTクーペ』という名称で販売される。米国は、ACの総販売台数の約半分を占める重要な市場だ。
増産を実現するため、ACは英国に新工場を開設する予定だが、施設の詳細はまだ明らかにされていない。現在、車両はACのドイツ工場にて75%完成させた後、英国へ送られ最終組み立てが行われている。新工場では、シャシーを除くすべての部品を現地生産する計画だ。
新工場ではクーペとロードスターの両方が生産され、その大部分はクーペが占める見込みだ。クーペの生産は、現在のロードスターの受注が消化され次第、来年から開始される。納車開始は2028年を予定している。
ACのブランディング戦略
これらの2車種に続き、ACはさらなるモデルを投入する予定だ。コブラと同様に、過去のラインナップから復活させることになる。
ピーク=ヴォート氏は「ロードスターとクーペのプラットフォームは、他のモデルにも適しています」と述べた。
2030年代を見据え、同社CEOのデビッド・コンザ氏は「Chapelleのようなブティックと、H&Mのような大手量販店との間にはわずかな境界線があります。まさにその中間に位置づけたい」と抱負を語った。
クラシックなモデルも追加
新モデルが中核事業となる一方、コブラMk4と今後登場する『エース』からなるクラシックシリーズは、ブランド構築の役割を担う。
「これはやりがいのある取り組みであり、質の高いものを作ることが重要ですが、それだけでは経営を維持することはできません」とピーク=ヴォート氏は述べた。

両モデルとも、リバースエンジニアリングを経てオリジナル仕様に基づいて生産されているが、新たにアルミ製シャシーを採用するなど、現代的な要素も取り入れている。例えば、コブラMk4にはまもなく、パネルの継ぎ目をなくしつつ軽量化も図った一体成型カーボンファイバー製シェルがオプションとして用意される予定だ。
すべての車両はサセックスで受注生産されており(新工場の開設後もこの体制は続く)、多種多様な特注パーツを組み合わせることができる。
クラシックシリーズのラインナップをどう拡大していくのかという質問に対し、ルビンスキー氏は、さらなるモデルの計画を進めていると答えた。
「エースをベースに、1950年代のアシーカのようなモデルが再び登場するかもしれません。カーボンファイバー製ボディを成形する当社の技術があれば可能です。そこから派生して、他のモデルも生まれてくるでしょう」
性能を高めたEVも計画中
ルビンスキー氏はまた、各モデルに完全電動パワートレインが搭載される可能性にも言及した。現在、EV仕様が用意されているのはエースのみで、300psのモーターと72kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は約320kmとされている。しかし、将来のモデルはさらに進化するという。
ルビンスキー氏は、「この(EVの)技術は、約1年半前に開発したもので、今では少し古くなっています。現在ははるかに優れた技術を持っているので、アップデートするつもりです」と語った。
画像 英国の名門ACカーズの新時代を切り拓く最新モデル【コブラGTクーペとコブラGTロードスターを詳しく見る】 全21枚























