35周年を迎えたロングセラーミニバン 新型『日産セレナ』の開発責任者に訊く「改良の理由」 ユーザーに向き合い、不満を徹底的に解消

公開 : 2026.08.29 11:45

欲しい装備は使いやすさにつながる

松井さんは開発責任者に就任した当時を、こう振り返っている。

「正直驚きましたが、私も家族がいますので3列車は実体験としてこうしたいああしたいという思いはあり、家族の意見もいろいろと聞きました。(そういったことを踏まえ)使いやすさをより高めたかったんです。セレナは生活にフィットしたクルマでなければいけませんから、お客様が不満に思っていることを必ず徹底的に潰し、解消していこうと考えました」

「セレナは生活にフィットしたクルマでなければいけません」
「セレナは生活にフィットしたクルマでなければいけません」    日産自動車

例えば3DAVMがそれにあたる。「ルークスもこれを採用しているグレードが一番売れていますので、お客様が欲しい装備は使いやすさにつながるものだと思うんです」と松井さん。

実はご家族で最近免許取得した方がいるそうで、「横に乗ると、あそこが見えない、ここが見えないというんです。そういう時にこういう装備があると安心すると改めて感じ、参考にしながら開発しました」。

最後に、松井さんにセレナとはどういうクルマかを聞いてみた。個人的なイメージと前置きしたうえで、こうコメントしている。

「5ナンバーをだいたいキープしていますが、これはお客様が使いやすいサイズなんですね。その上で3列ともしっかり乗れて、お客様が快適に過ごせる空間をいかにキープするか、それがセレナだと思います。今後も、スマートで上品な外観や性能を目指していくクルマだと考えています」

こうして聞いていくと、ユーザーの声をしっかりと聞き、それを可能な限り反映させたのがセレナだということがわかる。改良前のモデルから乗り換えると、「こんなところも改良されているのか」と嬉しくなるに違いない。それだけ細かいところまで目を向けて開発されているのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    内田俊一

    Shunichi Uchida

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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