夏休みのお祭り『サイドウェイトロフィー4時間耐久』に出場!【若手編集部員がレースデビュー】

公開 : 2026.08.29 12:05

8月16日に袖ヶ浦フォレストレースウェイにて開催された『フェスティバル・オブ・サイドウェイトロフィー』のスピンオフ、夏の4時間耐久で、若手編集部員のオゴーがレースデビューしてきました。

夏のお祭りレース

英国の『グッドウッド・リバイバル』を手本とするサーキットイベント、『フェスティバル・オブ・サイドウェイトロフィー』は、袖ヶ浦フォレストレースウェイで春と秋の年2回開催されている。合間の夏に番外編として去年から開催されているのが、今回8月16日に筆者が参加した4時間耐久レースだ。

『夏のお祭り』とも題されるこのイベントは、いつものサイドウェイトロフィーとは少し趣が異なり、『みんなでシンプルにクルマ遊びを楽しむ』という風潮が色濃い。また、1台に対して数人のドライバーで行う耐久レースの仕組み上、自分のマシンを持たない我々のような若手やレース初心者にも参加の機会が与えられる。

セブリング・スプライトチームは23歳の若者同士2人3脚で走り抜きました。写真右が筆者。
セブリング・スプライトチームは23歳の若者同士2人3脚で走り抜きました。写真右が筆者。

オーナーの時間とお金、そして愛情を注がれたマシンに乗せていただけるというのは、本当にありがたいことだ。我々に対しても快くその扉を開いてくれるオーガナイザーの金子温氏や各マシンのオーナー様方にはこの場で感謝を評したい。

レースデビューの相棒は優しい1台?

今回筆者がドライブしたのは、『セブリング・スプライト・マーク1』と呼ばれるマシンである。

ベースとなるのは、日本でも人気の高いオースチンヒーレー・スプライト、その見た目から『カニ目』と呼ばれるクルマだ。空力性能の向上と軽量化を狙い、FRPやアルミで製作された流麗なクーペボディを備える。そのスタイリングとレースでの功績から現在も人気があり、愛好家によってレプリカが製作されているほど。

今回の相棒となったセブリング・スプライト・マーク1。
今回の相棒となったセブリング・スプライト・マーク1。

エンジンは、クラシック・ミニにも搭載されたものと基本的には同じで、排気量1000cc未満のOHVユニット。穏やかな出力特性に加え、軽量なボディとフロントミドシップのレイアウトにより、比較的扱いやすいクルマと説明されているが……。

筆者にとってカート以外では初レースであり、袖ヶ浦フォレストレースウェイも初。ましてや、バイアス構造のタイヤなんて未知の領域といえる。ヒストリックカーは所有していたこともあるので、扱いには多少程度慣れているものの、貴重な1台を借りる責任は大きく、前日の夜は『ぐっすり快眠』とはいかなかった。

デビューはA・RA・SHI

当日の朝、サーキットに着くと待っていたかのように大雨が降り出した。筆者は、些か心許ないバイアスタイヤで、嵐のレースデビューを迎えることとなった。

チームのドライバーは筆者を含めて、なんとふたり しかも同じ23歳の若手同士。4時間をふたりで走り切ることに不安はあったが、準備に勤しむ。

この袖ヶ浦フォレストレースウェイは、終日大雨に見舞われた。
この袖ヶ浦フォレストレースウェイは、終日大雨に見舞われた。

緊張のあまり、話がなかなか入ってこないブリーフィングが終わり、完全未経験な筆者が2本ある慣熟走行の1本目を先行することとなった。

記念すべきファーストインプレッションは、「100馬力に満たない出力でありながら、嘘みたいに滑る」ということだった。ハイグリップのラジアルでドライ路面を走るのと比べれば、感覚としては圧雪路に近いが、滑り出す近辺でのグリップがわかりやすくコントロールしやすい。

おそるおそる周回を重ねていくと、と、書きたいところだが、2周目には路面とクルマの挙動に少しずつ馴染み始め、他の参加者と同等以上のペースで周回を重ねられるようになった。タイヤに荷重がかかっている状態から、徐々にスリップ率が増えていく様子、サスペンションの動きに至るまで、目視できているかのようにわかるのだ。ステアリング、アクセル、シート越しに伝わる情報がひとつに結びつき、クルマの動きが手の内に収まっていくようだった。

スプライトのコンディションの素晴らしさもさることながら、過度なボディ補強や足回りもロールやアライメントの変化を許容するセットアップだったからこそ、スプライト本来の素直な特性が顕現していたのだろう。

気が付けば緊張なんてどこかへ吹き飛び、クルマを操ることそのものの面白さに、いつの間にか引き込まれていた。

予選では、パワフルなロータス勢や大排気量のビッグヒーレーが並ぶなか、6番手につけることができた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_

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