【コンセプトはどこでもドア】日産など4社と横浜市が協力、自動運転モビリティサービスの実証実験開始!

公開 : 2025.10.06 07:05

10月3日、日産本社で横浜市における自動運転モビリティサービスの実証実験について詳細が発表されました。日産など4社と横浜市が協力し、市街地エリアにて11月27日から約2ヵ月にわたり実施されます。篠原政明の解説です。

横浜の街を自動運転セレナが走る

10月3日、横浜市の日産グローバル本社において、横浜市における自動運転モビリティサービスの実証実験について詳細が発表された。

これは、日産自動車(実証の企画・運営主体、自動運転車両の提供と運行)、BOLRLY(ボードリー:自動運転サービスの遠隔監視を行う監視システムの提供など)、プレミア・エイド(監視システムを使用した乗客サポート業務など)、京浜急行電鉄(交通事業者視点での運行・運用体制構築の支援など)の4社と横浜市が協力し、横浜市のみなとみらい、桜木町、関内を含む市街地エリアにて、11月27日から約2か月にわたり実施される。

日産セレナをベースとした自動運転車両(セーフティドライバーが同乗する、SAEレベル2相当)。
日産セレナをベースとした自動運転車両(セーフティドライバーが同乗する、SAEレベル2相当)。    日産自動車

この実証では、日産セレナをベースとした自動運転車両(セーフティドライバーが同乗する、自動運転SAEレベル2相当)の運行に必要な遠隔監視のための専用管制室をみなとみらい地区の『PLOT48』に設置し、実際の配車サービスを通じて、将来必要となる運用体制の課題抽出、およびサービスエコシステムの構築を行うことを目的としている。

実証実験の概要は、以下のとおりだ。

・運行エリア:みなとみらい/関内
・実施期間:2025年11月27日(木)~2026年1月30日(金)
 *12月20日(土)~1月6日(火)は年末年始のため休止
・運行日:期間中の火~金曜日
・運行時間:8時30分~16時
・乗車定員:3名
・運行台数:5台
・乗降地数:計26ヵ所

エリア内に26ヵ所の乗降地を設置

エリア的には、横浜駅から石川町(元町・中華街)駅までの区間の海側。このエリアは、みなとみらい地区を中心に横浜の様々な観光名所が点在し、オフィスやマンションなども多い。このエリア内に26ヵ所の乗降地を設置するが、具体的な位置は現在検討中とのこと。

今年度は5台の運行で実証実験を行うが、次年度(時期は未定)には最大20台の運行を計画している。実験車のセレナは、ホワイトのボディにボンネットやボディサイド、テールゲートなどにブルー/イエロー/ピンクのアクセントカラーが施され、なかなか可愛らしい。コンセプトは『どこでもドア』だそうで、スライドドア部にアクセントカラーで四角いワクが描かれているが、これが『どこでもドア』をイメージしているという。

横浜駅から石川町駅までの区間の海側26ヵ所の乗降地を設置。具体的な位置は検討中だ。
横浜駅から石川町駅までの区間の海側26ヵ所の乗降地を設置。具体的な位置は検討中だ。    日産自動車

車内(客室)は、2列目1人、3列目2人の定員3名。システムの機械が占めている助手席の後ろ側には、地図などを表示する大きなモニターも設置されている。車両の周囲やルーフの上には数多くのカメラ、レーダー、ライダーが設置され、万が一のためのセーフティドライバーは乗車しているが、基本的には自動運転で運行する。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事