「平凡車」の祭典? 地味だけど珍しいクルマも登場 英国の奇妙な自動車イベント

公開 : 2025.08.02 18:25

英国で開催された『フェスティバル・オブ・ジ・アンエクセプショナル2025』の見どころを紹介します。今年も平凡なファミリーカーから珍しい限定モデルまで、地味ながら興味深いクルマが数多く登場し、観客を魅了しました。

ごく普通(?)のクルマが集結

先日、英国リンカンシャーのグリムストープ城で『フェスティバル・オブ・ジ・アンエクセプショナル(Festival of the Unexceptional)』が開催された。保険会社ハガティが主催するイベントで、1970年代から1990年代にかけて生産された、ごく普通の、しかし珍しいファミリーカーなどが一堂に会した。

イベントは2014年からほぼ毎年、コンテスト形式で開催されている。何千人もの人々と何百台ものクルマが集まり、一般の自動車ショーでは見過ごされてしまうような「平凡な」クルマを主役としている。

『フェスティバル・オブ・ジ・アンエクセプショナル2025』の見どころを紹介する。
『フェスティバル・オブ・ジ・アンエクセプショナル2025』の見どころを紹介する。

参加車両は、審査員による審査が行われ、高く評価されたものには賞が贈られる。

東欧の地味なハッチバックから希少なスポーツカーまで、今年のフェスティバルに参加したクルマたちを一部ピックアップして紹介しよう。

22歳オーナーのチェコ車が優勝

今年、フェスティバルの総合優勝に輝いたのは、1992年式のスコダ・ファヴォリット・フォーラムだ。

ファヴォリットは、チェコの自動車メーカーであるスコダが80年代後半に発売した小型ハッチバックだ。この写真の個体はヘッドガスケットの故障で廃車になる予定だったが、22歳のオーナー、サイモン・パコウスキーさんが救い出し、オリジナルの状態に復元した。

優勝した1992年式スコダ・ファヴォリット・フォーラムとオーナーのサイモンさん
優勝した1992年式スコダ・ファヴォリット・フォーラムとオーナーのサイモンさん

彼は、オリジナルのヘッドレスト一式を手に入れるためだけに1600km以上も旅をしたそうだ。

その他の受賞者

2位は、カラム・ベイリーさんが所有する1999年式フォード・モンデオ(写真左)だった。

ベース仕様のモデルで、もともとバンガーレース用として使用される予定だったが、ベイリーさんはトラックの荷台で発見し、その場で購入したという。

今年フェスティバルのコンテストで受賞した3台
今年フェスティバルのコンテストで受賞した3台

彼は6000ポンド(約120万円)をかけて修復し、数年前にボディ全体の再塗装も行った。

3位に輝いたのは、アンディ・スミスさんが所有する、とても明るい黄色の1979年式シトロエン・ヴィザ・クラブ(写真右)だ。

アルファ・ロメオ33スポーツワゴン・ヴェローチェ

イベント会場の駐車場エリアにも、多くの見どころがあった。その1つが、こちらの超希少なアルファ・ロメオ33スポーツワゴンだ。

これは英国に現存する唯一のヴェローチェモデルだと考えられている。

アルファ・ロメオ33スポーツワゴン・ヴェローチェ
アルファ・ロメオ33スポーツワゴン・ヴェローチェ

シトロエンGSAスペシャル

この美しい1986年式シトロエンGSAスペシャルには思わず目を奪われる。GSAの限定版で、5速マニュアル・トランスミッション、明るい色のスチールホイール、リアスポイラー、サイドストライプなど、数多くのハイスペック装備が特徴だ。

シトロエンGSAスペシャル
シトロエンGSAスペシャル

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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