‘もう一方’ は340iの方だった。あくまでも筆者個人の意見であるが、その差は明らかである。動力性能は先代よりも大幅に飛躍しているのだが、トップ・レベルではない。

理由のひとつとして、大きいエンジンとホイールを組み合わせていることが挙げられる。さらに、選ぶオプションによっても印象が大きく変わることが考えられる。可変スポーツ・ステアリング・システムは、まだまだ選ぶべきオプションとはいかないようだ。

また、国によって異なる、トリム・レベルの内容も影響している。たとえば英国の場合、‘スポーツ’ を選べば、Mスポーツのシャシーはそのままにホイールやタイヤ・サイズが変わるのだ。

しかしもっとも印象の足を引っぱっているのは、実は ‘アクティブ’ 可変レシオ・ステアリングだと感じる。特に低速域ではダイレクトすぎるゆえ違和感が強いのだ。

アウトバーンではどっしりとしたステア・フィールのおかげで安定感があるのだが、コーナーが連続するような峠路ではちょっとデリケートすぎる。ドライバー参加型の楽しさとは言いがたい。

対するジャガーは、20インチのホイールを履いているにもかかわらず、シルキーな乗り心地に驚かされる。ロール・コントロールは完璧にこなせ、ステアリング・フィールは首尾一貫性がある。340iに比べるとはるかにいい。

それでは最後ののページで結論といこう。

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