マツダMX-5 1.5

公開 : 2015.08.10 23:50  更新 : 2017.05.29 19:13

■どんな感じ?

わずか131psのエントリー・グレードの価格は£18,495(356万円)から。選ぶトリム・レベルによるが、2.0ℓに比べると£600(12万円)〜£800(15万円)安い。

しかしながら2.0ℓがもつ、ストラット・ブレースやLSD、ビルシュタイン製ダンパーやスポーツ・サスペンション(2.0スポーツ・トリムのみ)は装着されていない。

まずは手始めに市街地を走らせることにした。そう、まったく動く気配のない、不機嫌な渋滞道路である。

にもかかわらず、私自身はまったくもって嫌な気もちにならなかった。というのも、クラッチ・ペダルは軽く、エンジン音も落ち着いていたし、アクセルの踏み始めから速度を得るまでの感覚がつかみやすいからだ。

まったくもってフラストレーションがたまらないのだ。

いつもの田舎道に入ると、自然吸気ユニットは驚くほどリニアな回転フィールを披露する。低い回転域から伸びやかに力強さを増し、7000rpmのレッドラインまでつづく。

パワーがあろうとなかろうと、2速でコーナーからコーナーへと矢継ぎ早に進めば、これはもうたしかにスポーツカーなのである。

もっとも味わい深いのは中回転域から高回転域へとシフトする時。十分に速いと感じられるうえ、そこからの挙動が完全に予想できるのだ。不安に感じるところもまるでない。まるで宝石のようにキラキラとしたエンジンである。

思わず目を見開いてしまうほどの速さではないのだが、だからこそ、すべての能力のうち100%を引き出せる。ペダルの位置もヒール&トウに適している。ステア・フィールもしかり。手のひらには、タイヤが路面とぴったりと接している感覚が伝わる。グリップも不安がない。粗い路面のうえでも、自信をもって舵を切れる。

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