フォード・フュージョン2.0エコブースト・タイタニウム
公開 : 2012.10.04 18:50
■どんなクルマ?
来年英国市場にもたらせる時にはフォード・モンデオとネーミングされるモデルが、アメリカ市場ではフュージョンと名付けられ、今まさにアメリカのショー・ルームに届いたばかりなのだ。そして、この新しいフュージョン/モンデオは、1年ほど前に発表されたエヴォスというコンセプト・カーに基いている。
■どんな感じ?
四半世紀前、フォードはトーラスというモデルで、ミッドサイズ・マーケットに革命を起こした。新しいエヴォス・ベースのフュージョンも、革命を起こすかもしれない。新しいフュージョンのスタイリングは非常に特徴的で大胆だ。多くのクルマが大きなヘッドランプを持っている中で、スリット状の薄いヘッドランプを持つのも、エヴォスからのデザイン・キューが引き継がれている。アウディA7のようなルーフ・ラインを持ち、アストン・マーティンにも似た力強い台形のフロント・グリルによって、その高級感は強調されている。
ルーミーなインテリアは、エクステリア同様、アップマーケット志向だ。ベース・モデルでさえ、高級で柔らかいタッチのプラスティックが使われているのだ。
しかし、全てが完璧というわけではない。われわれがドライブした2.0リッターのタイタニウム・パッケージは、フォード・シンク・テクノロジーの最新バージョンを採用したソニーのマルチメディア・システムが搭載されていたのだが、すべてがそれに集約されてしまっているため、ハイテク好きには良いかもしれないが、そういった装備を好まない人にとっては、スイッチ類が少なくなったことを嘆くことになる。
最新の安全機能もフュージョンには提供されている。それは、オートパーク・システムや、レーン離脱警告システムなどが含まれる。また、電子制御のサスペンションも装備される。
ヨーロッパ仕様ではディーゼル・エンジンも用意されるだろうが、アメリカ仕様は、ハイブリッドを含む5つのパワー・トレーンが用意される。われわれがテストしたのは、2.0リッターのエコブースト・モデルだ。そのエンジンは、237bhpと38.0kg-mのパワー、トルクを持つターボ・ユニットで、ハイウェイ上では14.2km/lの燃費を確保する。
エンジンは4気筒の燃料消費率を保ちながら、V6に近い加速感を持つ。デトロイトの伝統的な4気筒エンジンのようなラフでうるさいものではなく、洗練された2.0エコブーストは、通常の状況では非常に滑らかで驚くほど静かだ。そのエンジンの優雅な振る舞いは、無理なくフュージョンのロード・マナーにもマッチする。
ステアリングは正確で、電気的なアシストがあるのを忘れるぐらいだ。さすがに新しいフュージョンをテストするには、われわれの試乗時間は短すぎたが、全体的な印象は、ミシガンの凹凸の激しい道を走ったところで非常に好印象を受けた。コーナリングも円滑で、サスペンションもよくしつけられている。それは、ずっとスポーティなフォルクスワーゲン・パサートのようなフィーリングだった。
■「買い」か?
2013年のホンダ・アコードやフォルクスワーゲン・パサートと較べて、フュージョンはアメリカ人の心を捉えそうなバランスをもったクルマだ。トレンド・セッターであり、十分な装備を持ち、燃料消費率も良く、ファン・トゥ・ドライブであった。フォードが小型車の重要なプレーヤーになると信じているモデルであることは容易に想像がつく。それは、あなたが、大西洋のどちら側に暮らしていようとも、気になるモデルとなるだろう。
(ポールA.アイセンシュタイン)
フォード・フュージョン2.0エコブースト・タイタニウム
| 価格 | 16,000ポンド(202万円) |
| 最高速度 | NA |
| 0-100km/h加速 | NA |
| 燃費 | 14.2km/l |
| CO2排出量 | NA |
| 乾燥重量 | 1554kg |
| エンジン | 直列4気筒1999ccターボ |
| 最高出力 | 237bhp/5000rpm/td> |
| 最大トルク | 34.5kg-m/1700rpm |
| ギアボックス | 6速オートマティック |






