デリカD:5は三菱のキャプテン!『オフロードミニバンSUV』19年選手の今とこれから【熱烈なユーザー=ファンが支持】

公開 : 2025.12.23 11:45

1月9日から販売が開始される三菱のオフロードミニバンSUV『デリカD:5』。ジャパンモビリティショー2025で参考出品をして以来、既に5000台もの受注が入っているそうです。篠原政明による発表会レポートです。

予約開始から約1ヵ月半で5000台の受注

12月18日、三菱自動車工業(以下、三菱)は大幅改良されたオールラウンドミニバン『デリカD:5』の発売を2026年1月9日に開始すると発表した。

東京港区の三菱本社ショールームでメディアに向けた発表会が行われたが、そのプレゼンテーションは加藤隆雄代表執行役社長兼最高経営責任者が自ら行う熱の入れよう。ここでは、加藤社長のコメントを基に、デリカD:5の『今』と『これから』を考察してみたい。

12月18日、大幅改良されたオールラウンドミニバン『三菱デリカD:5』を発売。左は加藤隆雄社長。
12月18日、大幅改良されたオールラウンドミニバン『三菱デリカD:5』を発売。左は加藤隆雄社長。    篠原政明

大幅改良されたデリカD:5は、オフロード感を強化したスタイリング、S-AWCや4つのセレクトモードを採用して悪路走破性を向上し、『オフロードミニバンSUV』という独自のポジションで、三菱らしい『とがったクルマ』に仕上がった。

10月末から開催されたジャパンモビリティショー2025で参考出品され、同月30日から予約開始。既に5000台もの受注が入っており、また、ほぼ同時期の10月29日から販売開始された軽スーパーハイトワゴン『デリカミニ』も、月販目標4000台に対して1万2000台の受注が入っているという。

さらに海外に目を向ければミッドサイズSUV『デスティネーター』が東南アジアを中心に大ヒットしており、三菱としては2025年度末に向けて、この3本柱で販売台数を増やしていきたいと語る。

この3本柱の中でも、デリカD:5は『チーム三菱のキャプテン』として三菱らしさを具現化し、アピールしていく。

デリカD:5の凄さをインドネシアで実感

2007年にデビューして、今年で19年目となる超ロングセラーモデルのデリカD:5。

以前のスペースギアやスターワゴンの時代からデリカを愛しているユーザーは多く、「子どもの頃に親が乗っていた」、「若い頃に欲しかったけど、やっと買えた」といった、家族や仲間に密着したクルマになっている。

10月29日から販売開始された『デリカミニ』も、目標の3倍となる1万2000台もの受注。
10月29日から販売開始された『デリカミニ』も、目標の3倍となる1万2000台もの受注。    篠原政明

そんな個性や歴史もデリカD:5の魅力であり、そこにも三菱らしさがあるのでは、と加藤社長は語る。

加藤社長自身はデリカD:5を所有したことはない(現在はアウトランダーPHEVを使用)のだが、インドネシアの工場で社長をしていた4年間、デリカD:5を使用していたそうだ。彼の地では道が悪くて穴が空いていたり、雨が降ると洪水になって普通のクルマでは通行できなくなることも多い。そんなところでもデリカD:5は問題なく走り抜けることができ、「さすが!」と思ったという。

前述のように、デリカD:5は大幅改良されたとはいえ、登場以来18年を経た超ロングセラーモデルだ。だが、昨年には過去最多の約2万2000台を販売し、今年はそれを上回る台数となる見通しだという。そうなると、かえって次のモデルは難しくなるだろう。

前回、2023年のジャパンモビリティショーで三菱は『デリカD:X』なるコンセプトモデルを発表。多くの人はこれが例えば『デリカD:6』となって、いつ頃登場するのかと思ったはずだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。

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