アストン マーティンDB11、最新スクープ・フォト

公開 : 2016.01.19 22:50  更新 : 2017.06.01 01:39

アストン マーティンの新型モデル、DB11は今年3月に開催されるジュネーブ・モーターショーで世界的なデビューを果たすことになっているが、その最終のテスト風景をキャッチすることに成功した。

アストン マーティンを統括するアンディー・パーマーは今後5年の間にすべてのコアなスポーツカーを総入れ替えすることを明らかにしており、その際、フロア・コンポーネントやインテリア、エンジンなどのすべてをリフレッシュするとのこと。これまでのカスタマーを再度惹きつける計画だという。

エンジンは、608psを発揮する5.2ℓV12ツインターボ・エンジンを搭載する見込みで、モデル末期にはAMG製のV8を採用すると考えられる。

その根拠となるのがアストン マーティンが発表したビデオで、エンジンカバーに「V12 5.2 Twin Turbo」という表記が確認できるほか、最後を「Coming Soon」というメッセージで締めくくっているからだ。

これまでのスパイショットや英国の登録に使用する申請書類などの情報からも、5200ccのエンジンを採用することが伺える。

これまで最高出力についての公式発表はないが、ヴァンキッシュに搭載されるAM29型V12エンジンの575psを上回ると思われる。

AUTOCARが目にしたDB11のスタイリングはDB9から劇的に変わっているが、アストン マーティンのデザイン・キューのコアな部分は守られている。

3月のジュネーブ・モーターショーで公開されたコンセプトカー、DBXクロスオーバーや2013年にブランドの100周年を祝うために作られたCC100と似ている点も多い。

DB9からDB10を通り越してDB11となったものの、DB11は2004年から販売されるDB9の後継であることは間違いない。

しかし、DB7からDB9へと ‘スキップ’ した時とは異なり、DB10なるモデルも存在する。007スペクターに登場するものであり、わずか10台のみの限定生産となる。10台すべてが劇用車に供されることになる。

DB11は新たに開発されたVHプラットフォームを使用することになる予定だ。接着とボルト留めによりストラクチャーは、将来的なモデルにも流用されることになるようだ。

アルミニウム・ストラクチャーは内製のものとし、メルセデス-AMGと共有する道は選ばなかった。それゆえに次期VHプラットフォームは、今後デビュー予定のヴァンテージやDBXの製品版にも使用される予定だ。開発はイアン・ミナーズの指揮のもと進められた。

完全新設計の軽量サスペンションもまた内製。前後はダブルウィッシュボーンとなる。特に軽量化はチャレンジングなタスクだったという。そこでAMGとのパートナーシップが役だったのだそうだ。

ハンドリング開発に関しては、元ロータスのエンジニアであるマット・ベッカーが初めて起用された。26年間ロータスで働いたあと、去年アストン マーティンに加入したとのことだ。

マニュアル・ギアボックスが再び採用される点もニュースだ。ボスのアンディー・パーマーによる決断なのだという。現行のDB9はパドル・シフト付きの6速オートマのみだったが、DB11にはZFソースの8速ATと、6速のマニュアル・ギアボックスが搭載される見込みだ。

詳細な情報は明らかになっていないが、4.0ℓのV8エンジンはドイツの会社から借り受けるという噂もある。メルセデス-AMG製の4.0ℓ V8エンジンが有力であり、最高出力は462ps〜510psになるのではといわれている。

ツイン・ターボの助力を受けるV12エンジンを搭載する可能性もある。排気量は現在の5.9ℓからはいくぶん小さくなる可能性があり、CO2排出量は333g/km以下になる見込みだ。V12エンジンは、史上最強の558ps程度を叩きだすのではないだろうか。

ホイールベースが延長される見込みもあるためインテリアはこれまでよりも広くなるだろう。後席にもゆとりができ、2シーター+αではなく、4シーターにちかいパッケージングになるのではとアンディー・パーマーは語る。

ダッシュボードのデザインは大幅に変わるが、基本的なスタイルはDB9を引き継いでいる。よりシンプルかつ、電気仕掛けのパーツも増えるようだ。中心には新型のインフォテイメント・システムが設置される。

スパイ写真によると、現時点のデジタル・メーターはメルセデスSクラスのものをそのまま流用しているようだ。その他にもSクラスのパーツがちらほら見られるため、製品版も同じようなことがおこるかもしれない。

正式公開は今年の3月に行われるジュネーブ・モーターショーになる予定だ。販売は2016年の終わりまで行われる予定はなく、秋か冬頃になるようだ。

新世代のアストン マーティンたち

DB11ヴォランテ(2017年)

DB11のコンバーチブル・タイプはクーペのデビューから12ヶ月後の公開が見込まれる。2017年の終わりのローンチ時を考えると、ジュネーブ・ショーでのお披露目になるかもしれない。

ヴァンテージ(2018年)

DB11に次ぐ、メジャーなアップデートが最も小さいモデルのデビューである。DB11と類似するエンジンを搭載する可能性がある。外観はDB10ボンドカーと酷似するはずであり、ロードスター版も追加されるだろう。

DBX(2019-2020年)

クロスオーバーであるDBXは2019-2020年前後にデビューするだろう。組み立てはウェールズで行うと、ジェームス・キャメロン首相は意気込んでいる。アストン・マーティンに辛抱強く打診中なのだとか。

サルーン(2019-2020年)

ラピードの後継にあたるこのモデルも2019-2020年くらいの予定だ。より大きく、より広くなりラゴンダのモデル名を採用する可能性もある。

ヴァンキッシュ(2020年)
アストン マーティンの2ドア・フラッグシップは新世代モデル群の最後のモデルになるはずだ。クーペとコンバーチブルの2種から選べるだろう。


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