フォルクスワーゲン・ティグアン2.0 TSI

公開 : 2016.02.08 23:50  更新 : 2017.05.29 18:57

一方、初代同様に英国内でポピュラーになるのはディーゼルの方だろう。こちらは2.0ℓTDI SCR/2.0 TDI SCR 4モーションの2種となり、どちらも150psと34.7kg-mを発生する。

名前に含まれる、SCRは ‘Selective(選択可能な)、Catalytic(触媒の)、Reduction(軽減)’ を意味し、直訳ではわかりにくいが、要するに亜酸化窒素のフィルタリングの手助けをするシステムである。

アドブルーといえば、ご存知の読者は多いだろうか。これを12ℓのタンクに蓄え、排気ガスを洗浄(ろ過)。外にでる ‘あまりよくないもの’ をできるかぎりきれいにしようという試みだ。タンクは荷室下にマウントされる。

デビュー直後のガソリンは、7速のデュアル・クラッチATと4WDシステム(標準)を介して動力を伝える。一方のディーゼルは6速MTか7速デュアル・クラッチを組み合わせ、駆動方式もFF/4WDから選べる。

2015年にカスタマーが契約したティグアンのうち4分の3は4WDだそうなので、現行型を販売する段階で、ディーゼルとガソリンのどちらともに4WDを用意したのはスマートなアイデアだといえる。

フォルクスワーゲンがいうに、5世代めにあたる最新4モーションは、4隅のホイールにもたらす動力の伝わり方が速くなっているとのこと。リア・クラッチが事前にスタンバイし、なおかつ電制のデフを改めたことがスピード・アップのキーになったようだ。

ざっと数値を見ると、0-100km/hタイムは7.7秒、最高速度は208km/hとなるガソリン・エンジンの方が(デビュー直後は)パフォーマンスに期待できそう。

ただし複合サイクル燃費が14.9km/ℓ、CO2排出量が168g/km(いづれも公表値)となることから、これは(周囲をみわたすと)性能重視ゆえのトレードオフといっていいだろう。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

フォルクスワーゲンの人気画像