AUTOCARは、あたらしいホット・ハッチ・キングをしてフォルクスワーゲンのトップ・グレードにカウンター・パンチをせしめようと考えたが、果たして成功するのだろうか?

AUTOCARの熱心な読者ならば、フォード・フォーカスRSがいかに優れたホット・ハッチであるかをご存知だろう。

同時にわれわれが、数々のテストでフォルクスワーゲン・ゴルフRに賞賛の嵐を浴びせてきたことをご存知の向きも多いだろう。

金曜日、日が沈み、オフィス・アワーを終えたわれわれは2台のクルマを引き連れて、スペインの州都であるバレンシアに向かった。

行程距離は2100km。そのうちの多くを130km/h巡航のモーターウェイの移動に充てたとしても、各々の実力は明らかになるはずだ。

コーナーの多いコースへと回り道する予定であるし、仮に雨が降ってくれれば、4WDシステムの実力を見ることもできよう。

フォードのSTグレードがフォルクスワーゲンでいうGTIだとすれば、フォードのRSはフォルクスワーゲンのRだ。どちらも見た目は(華美ではないが)特別だ。

フォードSTが日常のユーザビリティを考えながらダイナミクスを高めているのに対して、RSプログラムは日常よりも熱狂を優先している。