マクラーレン675LTスパイダー

公開 : 2016.04.13 23:50  更新 : 2017.05.29 19:10

ノーマル・モードのシフト時、瞬間的に燃料供給をカットするシステムも採用されている。スポーツ・モードでは燃料供給を行うがイグニッションが一時的にストップする。変速スピードが速める工夫である。

もっとも激しいトラック・モードでは、アップ・シフト時もエンジンをカットしないが、イナーシャの残りが加速を激しいものにする。回転の落ちも最低限にする。いつだって675LTは、末恐ろしい加速を披露する。

3.8ℓのターボによる加給を大きく受けるエンジンも、その他のマクラーレンに比べるとわずかに刺激的になっている。高回転域でアクセルを深く踏みこむと、どこかで爆発があったのでは? と思うほどの音が響くのだ。

あり余るほどのパワーは、リア・タイヤに常に鞭を打つ。事実、後輪はギャッと悲鳴をあげながらスピンすることもある。何よりその直後の即座のトラクションの復活にも驚く。加速力はかなりのものだが、必要以上に身構えする必要がないのは、ひとえに675LTの実力だ。

■「買い」か?

遅すぎる……。クーペの675LTと同じく、絶え間ない電話のベルの音とともに、即座に売り切れてしまっている。クーペ同様、楽しめるマシンであるだけに残念だ。ポテンシャルの30%に限った試乗であったから、もちろんすべてを見られなかったが、少なくともロータス・エリーゼケータハム・セブン、ポルシェ911 GT3のように、675LTは優れたドライバーズカーの1台である。


マクラーレン675LTスパイダー

価格 £285,450(4,430万円)
最高速度 327km/h
0-100km/h加速 2.9秒
燃費 8.6km/ℓ
CO2排出量 275g/km
乾燥重量 1360kg
エンジン V型8気筒3799ccツイン・ターボ
最高出力 675ps/7100rpm
最大トルク 71.3kg-m/5500-6500rpm
ギアボックス 7速デュアル・クラッチ


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