アウディSQ7

公開 : 2016.05.04 23:40　　更新 : 2017.05.29 18:14

そのうえ、アクセル・ペダルを ‘中くらい’ の踏力で踏んでいると、まるでオン／オフのスイッチがあるかのごとく、ターボ加給が施されたり、あるいはそうでなかったりと、転換が激しいこともある。

ただこれは、神経を張りつめさせて観察したときに限る。基本的に、オートマティック・システムがターボ・ラグを見事に覆い隠してくれるうえ、怒涛の加速→コントロールしやすい高速域への移行もスムーズだ。

かくのごとく壮麗なディーゼル・エンジンが存在するのかと驚かされる。骨太なのになめらか。レッド・ゾーン付近における変速マナーも最高だ。他メーカーも、勉強のために、一度はこのクルマを試乗すべきである。

■「買い」か?

価格から考えると、SUVというカテゴリーであるにもかかわらず、スポーツカー的要素を求めてしまうが、厳密にいえば、このクルマはスポーツカーではない。

むしろこれは、マイルドなハイブリッドや最先端のシャシー・セットアップ、自動運転、ステアリング・コントロールが、今どのレベルにあるかを味わうためにある。とかく速い。そのうえ最先端。それがどういったクルマであるかを知りたいのであれば、SQ7があなたの希望に応えてくれることは間違いないだろう。