BMW新型『iX5ハイドロジェン』まもなく生産開始 水素の活路は開けるか トヨタとも技術提携
公開 : 2026.11.06 07:45
BMWは新型の水素FCEV『iX5ハイドロジェン』の量産化に向けた開発作業の最終段階に入っています。自動車メーカーは長年にわたり燃料電池車に取り組んできましたが、インフラ整備などの課題に直面しています。
水素トラックの普及を足掛かりに
四半世紀前、自動車メーカーが本格的に水素燃料電池車の開発に取り組んだ際、業界に革命をもたらすことはなかった。主な障壁は水素補給ネットワークの整備にあったが、それでも大手メーカーは技術開発を続けてきた。
9月15日、ドイツ・ハノーバーで開催された商用車および物流の国際展示会『IAA Transportation』において、ボルボ、ダイムラー・トラック、トヨタ、エア・リキード、トタル・エナジーズ、ティール・モビリティ、MBエナジーからなるコンソーシアムが、「欧州全域での水素自動車の導入を加速させる」計画を発表した。

ドイツがその足掛かりとなり、「大陸規模」で計画を実現するという。ドイツ当局や欧州の産業界のリーダーたちは、2030年までに水素トラックの段階的な導入を支援するとみられている。
水素を動力源とするトラックやバスが定期路線を運行するという構想は、水素インフラを整備するための有効な手段として、かねてより注目されてきた。乗用車を含むあらゆる燃料電池車は、同じ補給施設を利用できるようになるため、一部のメーカーはこの機会を活かそうと態勢を整えている。
トヨタは数年前、実用的な燃料電池車ミライを開発したが、価格と水素ステーションの不足が販売上の障壁となった。現在、トヨタと燃料電池技術で提携しているBMWは、量産化に向けた『iX5ハイドロジェン』の開発プロセスにおいて、次の段階に到達したと述べている。
BMW次世代FCEV、開発は最終段階へ
現在の焦点は、加圧水素貯蔵装置、バッテリー、電子制御システム、そして燃料電池スタックを含むシステム全体の堅牢性と信頼性を引き続き実証することにある。開発チームは、BMWらしい走行ダイナミクスへ調整するなど、iX5への燃料電池システムの統合作業を最終段階まで進めている。また、オーストリアのシュタイアーにある自社施設での燃料電池システムの生産準備も進めている。
プロトタイプは、すべての新型車と同じく過酷な試験プログラムを受けている。高負荷やさまざまな気候条件下で、制御システム(内燃機関、BEV、ハイブリッド車とは異なる役割を担う)の微調整も行う。

燃料電池パワートレインは、シリーズハイブリッドとよく似ている。燃料電池で主にバッテリーを充電し、そのバッテリーから駆動モーターに高電圧を供給する仕組みだ。水素ガスは700バールの圧力で貯蔵される。
iX5ハイドロジェンには、BMWが新たに開発した水素フラットストレージというシステムが採用されている。これは床下に7つの薄型水素タンクを配置したもので、同社の第6世代(Gen6)高電圧バッテリーと互換性がある。航続距離は620kmだが、水素ステーションでの補給作業は、従来のガソリンや軽油の給油作業と同じくらい迅速かつ簡単だ。




























