セアト・イビーザ・クプラ・ブラック

公開 : 2016.05.17 23:40  更新 : 2017.05.29 18:43

しかし、いざ峠道に駆けこめば、ホット・ハッチとしての密度の高い資質に惚れることになる。‘スポーツ’ ボタンを押せば、ダンパーがグッと引き締まり、プッシュすればするほどステアリングの重みがどんどん増していく。手元に伝わってくる感覚が、なんだかスカスカしており、物足りない感じがする点だけは残念だ。

タイト・コーナーを攻めこむと、ロール量が小さく、ターン・インがわずかにすばしっこくなっているように感じられる。それでもなお、セッティングはアジリティよりも安定性重視。フォードフィエスタのようにテールを振ろうと思えば、かなりプッシュする必要がある。

ちなみにスタビリティ・コントロールは完全にオフにすることはできない。スイッチのブランク部分の多さを考えるとオフにできるオプションがあってもよさそうだ。

一方のノーマル・モードでは、実にリラックスして運転できる。切り立ったバンプを踏まなければ乗り心地は極めて快適だ。エンジンは柔軟性に富み、それでいて16.7km/ℓをマークするというのだから優秀。

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