マクラーレンP1を凌駕するパワーウエイトレシオ ドンカーブート P24 RS(1) ロータス・セブンの面影なし V6ツインターボはフォードGT譲り

公開 : 2026.08.11 17:45

ロータスのお膝元、英国へ輸入されるドンカーブート P24 RS。来年には右ハンドルも用意されます。その面影にロータス・セブンの姿はありませんが、日常域では往年の小さなロータスを彷彿とさせます。UK編集部による試乗です。

ロータスのお膝元へ輸入されるドンカーブート

英国には、「ニューカッスルへ石炭を運ぶようなもの」という古いことわざがある。この地域には炭鉱が多かったことから、努力しても意味のないことを示す表現になった。

そしてこの島国には、スポーツカー・メーカーが数多く存在してきた。ロータスはその代表といえ、オランダのドンカーブート社が誕生するきっかけも作った。

ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)
ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)

創業者のヨープ・ドンカーブート氏は、1970年代にロータス・セブンのキットカーを輸入しようと考案。しかし、オランダの公道へ対応させるには、多くの改良が必要だと判明する。最終的にロータスの許可を得て、自ら生産・販売することを始めた。

それから半世紀を経て、ドンカーブートはロータスのお膝元、グレートブリテン島へ運ばれることになった。2027年初頭には、右ハンドル車が顧客へ納車される予定だという。ライトウエイト・スポーツカーの聖地、とみなされる国の住人へ。

もはやロータス・セブンの面影はない

ただしドンカーブートは、英国市場への参入に身構えてもいる。目の肥えた、皮肉好きな英国人から、どんな評価を受けるのか少々心配しているらしい。そうでなければ、プレスリリースへ先述のことわざを自ら引用したりしないだろう。

英国のディーラーに選ばれたのは、ニューカッスルではなく、南部の西サセックス州に拠点を置くプレミアGT社。今回は先行して上陸した、左ハンドルのデモ車両をお借りして、西のソールズベリーまで足を伸ばすことにした。

ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)
ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)

写真でおわかりのとおり、このドンカーブート P24 RSに、かつてのロータス・セブンの面影はない。オリジナルのセブンと比較して、全長は約20%も長い。

この起源にあるのは、1983年に提供が始まったドンカーブート S8。早い時点でボディサイズは拡大を始めていたが、オランダには高身長な人が多いからだろう。1993年にD8へ交代し、2007年にはD8 GTが登場している。

歴代最大の技術的飛躍を得たF22の進化版

ドンカーブート史上、最大の技術的飛躍を得たF22は、2022年にリリースされている。AUTOCARでも、試乗させていただいたのをご記憶かもしれない。最新のP24 RSは、そのF22と比べて、サイズ的には大きな違いはない。

同社は以前から、軽量な素材を積極的に採用することで、サイズ拡大に伴う重量増を相殺してきた。F22では、合金製スペースフレームにカーボンファイバー製の成形構造体を組み合わせた、ハイブリッド・シャシーが開発されている。

ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)
ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)

これにより、D8シリーズからシャシー剛性は2倍へ上昇。乾燥重量で、750kgという軽さも実現していた。このP24 RSは、その更なる進化版といっていい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ドンカーブート P24 RSの前後関係

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