BMW M2 vs フォード・フォーカスRS

公開 : 2016.06.21 05:50  更新 : 2017.05.29 19:30

まずはインテリアから。M2のドライビング・ポジションは、前方に足を投げだすような感覚だ。これに比べるとフォーカスRSは(大げさにいうと)商用バンみたいだ。いくらスポーティといえども、ベースが常用ハッチバックだから、無理はない。

一方でM2のペダル配置はややオフセットしている。また、それぞれのペダル位置が近い。速度計と回転計は、メーター・クラスターの中央部に寄せられており、ステアリングは真の円形にちかい。対するフォーカスRSはペダル配置とステアリングの位置に違和感がないが、メーターの視認性はM2ほどよくない。またステアリングがわずかにフラット・ボトムになっている。

ただ、M2の方が簡単に運転できるように感じるのは、フォーカスRSのステアリングの方がかなりクイックだから(ロック・トゥ・ロックは2回転)である。サスペンションはM2に比べると硬く、ボディシェルにも補強が加えられていることも大きい。フォーカスRSの場合、ボディの縦方向の細かな浮き沈みは避けられない。

対するM2は、特に可変ダンパーを入れているわけではないが、落ち着いている。バンプを踏んでも、リアのマルチリンク式サスペンションが、サッと衝撃をやり過ごしている印象が強い。

お次はエンジンに関して。フォーカスRSが搭載するエンジンは、骨太な印象を受ける。そして反応が素早い。マスタングで同エンジンを試した際はどうしたものかと思ったものだが、ツイン・スクロール・ターボと専用のエアボックス、(わずかに)コスワースが手を入れたシリンダー・ヘッドのおかげもあって、硬派なユニットに仕上がった。ブースト圧も高められているが、リニアである。

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