アルピナB7ビターボ

公開 : 2016.08.09 05:40  更新 : 2017.05.29 18:24

特にB7の場合、長距離の快適性、努力を強いないパフォーマンス、反応に優れるダイナミクスなど、アルピナに求められる哲学が強く反映されているという。

そこまでいうのなら、ということで、われわれはブーフローエに飛び、彼らアルピナが成功したかどうかを確かめるほかないと思った。まずは数値からおさらいだ。

B7が使用するエンジンはV8であり、750iが使用するものと排気量(4395cc)とバンク角(90°)を含む基本的な構造は共通である。2機のツイン・スクロール・ターボが両バンクのあいだにうずくまっているのも同じであるが、インレットとアウトレットが大型化され、コンプレッサーも見なおされたおかげで加給圧は1.4barとなる。

結果的に生みだすパワーは609psと81.6kg-m。いうまでもなく強烈である。‘トルク祭り’ は3000〜5000rpmまでつづき、たったの2000rpmにて68.3kg-mを叩きだすのもポイントである。

ボーフェンジーペンの思考には、レーサーだった過去も影響しているようだ。1998年にニュルブルクリンク24時間レースで総合優勝したことが示すとおり、彼はドライビングに関して熟知している。気持ちよさとはどうあるべきか? も知り尽くしているようだ。

ここ最近のBMW Mモデルが陥りがちな高回転域の息切れは論外だと思っているし、アンダーも嫌っている。いや、憎んでいるといった方が事実に近いかもしれない。

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