高級感を重視した2人乗り都市型EV スマート『フォーツー』後継、10月正式発表へ 新型『#2』プロトタイプ公開

公開 : 2026.07.23 17:05

スマートは、『フォーツー』の後継となる新型EV『#2』のプロトタイプの画像を公開しました。10月のパリ・モーターショーでの発表に向け、開発を進めています。全長2.8m弱の超小型車で、ブランドの原点に回帰します。

全長2.8m弱、ブランドの原点へ回帰

スマートは、10月のパリ・モーターショーでの正式発表に先立ち、新型EV『#2』のプロトタイプを公開した。現在、開発の最終段階を入っている。

#2は、スマートの代表的なモデルである『フォーツー』の後継となる2人乗りの超小型車で、ここ数年で大型の電動クロスオーバー車を展開してきた同ブランドにとって原点回帰を象徴するものだ。

スマート#2のプロトタイプ
スマート#2のプロトタイプ    スマート

来年、英国でも販売が開始される予定で、「妥協のない都市走行性能」を備えているとされている。

プラットフォームは、スマートの親会社であるジーリー(吉利汽車)が開発したエレクトリック・コンパクト・アーキテクチャー(ECA)を採用している。デザインは、スマートの共同所有者で創設元のメルセデス・ベンツが主導した。

詳細な情報はパリ・モーターショーまで明かされないが、これまでの発表では、航続距離は最大約300kmで、バッテリーを10%から80%まで20分未満で充電できるという。また、V2L(外部給電)機能も搭載され、バッテリーから外部機器への給電が可能となる。

今回公開されたプロトタイプは、今年初めに披露されたコンセプトカーと非常に近いデザインで、オーバーハングのほとんどない超コンパクトなボディが確認できる。最小旋回円(直径)はわずか6.95mとなるようだ。

コンセプトカーの全長は2792mmと、先代フォーツーより約100mm長いが、現在欧州で販売されている乗用EVの中では最も短く、超小型四輪車(または四輪バイク)のカテゴリーに分類される。

ミニマルで上質なインテリアへ

スマートによると、#2はプレミアム化しつつ、コンパクトなボディサイズの中で「室内空間を巧みに最大化」するという。インテリアはまだ公開されていないが、非常に簡素だった初代モデルよりも、はるかに上質な仕様になると言われている。

エクステリアと同様に、インテリアも「本質まで削ぎ落とした」ミニマルなレイアウトになるものの、レザー素材の多用、半透明の表面処理、そしてツートンのゴールド塗装によりプレミアム感を演出するだろう。

スマート#2のプロトタイプ
スマート#2のプロトタイプ    スマート

メルセデス・ベンツのスマート担当デザイン責任者であるカイ・ジーバー氏は、「シティカー(小型車)は単に課題を解決するだけでなく、喜びを呼び起こすべき」というブランドのビジョンを体現していると述べた。

「#2は、フォーツーの象徴的なデザインの伝統を受け継ぎつつ、機能性がファッションとなる新たな時代において、わたし達の大胆な個性を表現しています。これは単なる実用性にとどまらず、個人のアイデンティティを真に拡張する存在となるのです」

#2の価格に関する発表はまだないが、プレミアム志向のデザインと最新技術を取り入れることから、約2万2000ポンド(約480万円)だった先代モデルよりも高価格帯となる可能性がある。

4人乗りの『フォーフォー』の後継車が投入されるかどうかについては、まだ明らかになっていない。もし、そのようなモデルが登場すれば、ルノー5 Eテック、シトロエンe-C3、そして間もなく登場する新型DS 3といったライバルと対抗することになるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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