■どんな感じ?

ワイルドだと感じるのは、やはりサウンドである。まるでNASCARのマシンのような物々しい音であるし、スロットル・レスポンスもシャープだ。ターボではなくスーパーチャージャーだからラグも少ない。

FRのF-タイプRでは、ESPのランプがフラッシュ点灯していた場所でさえ、4WDらしい安定感を見せているところもいい。いったいいつ滑るのだろう? と思わせてくれるトラクションの豊富はとても頼り甲斐がある。

乗り心地は硬いが、安定感を損なうほどではない。FタイプRよりも、むしろ安定しているほどである。路面をきちんとタイヤが掴んでいる感覚があり、ワイルドだが知性も持ちあわせているという印象だ。

ステア・フィールにも不満はない。特にV6に比べると、どっしりとした手応えで、手元に伝わる情報量も不足していない。£565(7万4千円)のスウェード調のステアリングの手触りもよく、そのほかのインテリアに用いられる素材からも安っぽさを感じない。