メルセデス・ベンツ E 450d ステーションワゴンで1300km(1) 絶滅危惧のディーゼル・ランナー 駆られるスピードへの誘惑
公開 : 2026.11.03 18:05
メルセデス・ベンツ E 450d ステーションワゴンでグレートブリテン島から目指すのは、1300km先のデンマーク北端。高速安定性と好燃費、安楽さに改めて驚かされます。UK編集部が6日間の長旅へ出ました。
目指すのは1300km先のデンマーク北端
グレートブリテン島と欧州大陸を結ぶ、英仏海峡トンネルを潜り抜ける車載列車、ル・シャトルを降りる。フランスの陽光を浴びながら、絶滅していくディーゼルエンジンのステーションワゴンへ思いを馳せた。
家族や沢山の荷物と一緒に、長距離を無給油で走れるというクルマは、英国市場から姿を消そうとしている。大きくはない島国だから、そこまでの持久力が不可欠だったわけではないだろう。しかし、特に今回の自分には必要だった。

筆者がステアリングホイールを握っているのは、メルセデス・ベンツ Eクラスの450d ステーションワゴン。燃料タンクは軽油で満たされている。目指すのは、1300km先のデンマーク北端だ。サングラスを掛けて、いざ出発。
車内は大聖堂の中のように静かで安楽
毎年9月になると、欧州カー・オブ・ザ・イヤーの審査の一環として、選ばれた審査員は北海に面したデンマークのトヴェルステドに集結する。これまで飛行機を利用していたが、今年はフライトスケジュールが変わり、8時間も乗り換えで待つ事になった。
そこで考えたのだ。クルマで向かおうと。グランドツーリングを前提にしたモデルで。

フランスを東に進むと、あっという間にベルギーへ入国。この国の高速道路には、区間平均の速度を取り締まる機械が設置されている。結果として、車群はベルトコンベアに流されるような走り方になる。首都のブリュッセル付近では、工事が多く渋滞も酷い。
うんざりしそうな状況でも、居心地の良いEクラスなら平然としていられる。エアサスペンションが路面の不整から隔離し、車内は大聖堂の中のように静かで安楽。操縦系の滑らかなタッチは絶妙で、リラックスして運転し続けられる。
スピードの誘惑へ勝つことは難しい
ブリュッセルを過ぎると、かつてF1が開かれていたゾルダー・サーキットを横目に、程なくオランダ(ネザーランド)へ。滑らかな乗り心地と、高機能なマッサージシートにしばらく浸っていたら、隣国へ入っていたらしい。
追い越し車線を突き進む、BMW M6の戦闘機のような速さで、ドイツだと確信する。この周辺の軽油価格は、1L当たり2.4ユーロ(約430円)とかなり高い。できるだけ燃費走行しようと考えていたが、スピードの誘惑へ勝つことは難しい。

トリップコンピューターを確認すると、平均燃費は17.0km/L。アウトバーンの制限速度のない区間を走れることなど、滅多にない。少し浪費しても構わないだろう。
日曜日の午後は交通量が多く、ドイツ北部、デュイスブルクの巨大な製鉄所群を過ぎるまで、存分に速度を上げることは叶わなかった。だが1時間後には日が暮れ、交通量が減ってきた。スポーツ・モードを選び、エアスプリングを縮める。














































































































