さすがに室内の広さはクリオもフィエスタも前後ともにタイトであるが、素材の選び方やボタンの配置はクリオの圧勝である。

また、来年、フィエスタが投入されるまでは、インフォテイメント・システムの完成度もクリオの圧勝。現時点ではこのカテゴリーのなかで、もっとも解像度が高く、レスポンスも速い。スマートフォンとの連動のしやすさや合理的なメニューの配置は高評価に値する。

■「買い」か?

「買い」であるのは当然として、どのグレードを選ぶか? われわれとしては、装備が充実している ‘ダイナミックSナビ’ を選ぶことになるだろう。

ひとつが突出しているといった性格ではないので、目立たないのは致し方ない。しかしながら、買えば必ずよさがわかる。そういったクルマである。

■日本版編集部の見立て

デビューして5年目に突入するクリオだが、その出来の良さは色あせていない。日本ではR.S.モデルが注目されてしまうが、ベーシック・モデルにあたる0.9ℓガソリン・ターボ・モデルの完成度はかなり高いようだ。

ルノー・クリオ0.9 TCe 90 ダイナミックS ナビ

価格	£16,265(224万円)
全長×全幅×全高	4062×1945×1448mm
最高速度	182km/h
0-100km/h加速	12.2秒
燃費	21.7km/ℓ
CO2排出量	104g/km
乾燥重量	1009kg
エンジン	直列3気筒898ccターボ・ガソリン
最高出力	90ps/5000rpm
最大トルク	13.8kg-m/2500rpm
ギアボックス	5速マニュアル