アストン・ヴァンキッシュS「ヴォランテ」試乗記 2017年版、理性で選ぶなかれ

公開 : 2017.07.25 12:10

快楽を求める、すべての大人へ

そもそも剛性に非の打ち所がないスーパーGTを求めるユーザーは、コンバーチブルを選ばないだろう。それよりも、アストンらしいシャシーバランスが、オープンボディでも味わえる喜びを楽しんでほしい。

ステアリングはリニアなままであり、スロットルのレスポンスは爽快で、8段ATはほんのわずかな遊びを残しつつもしっかりと噛み合い、そのうえ素晴らしいサウンドは耳に届きやすくなっている。

■「買い」か?

このクルマは、現在の市場に出回っているうちでも最高のルックスを備えたコンバーチブルだ。

そして、おそらくはサウンドの面でもベストだろう。最高の1台かどうかは断言できないが、それに限りなく近いものではある。

完全バランスの12気筒で、サウンドを損ねるターボはなく、排気抵抗を減らすフリーフロー・エグゾーストを備えるのだ。

クーペより剛性面で劣るのは間違いない。しかし、コンバーチブル市場においては、極めて高い競争力のある1台だ。迷わず買っていい。


アストン マーティンヴァンキッシュSヴォランテ

価格 £211,950(3,072万円)
全長×全幅×全高 4730×1910×1295mm
最高速度 317km/h
0-100km/h加速 3.7秒
燃費 7.6km/ℓ
CO2排出量 302g/km
乾燥重量 1919kg
エンジン V型12気筒5935ccガソリン
最高出力 600ps/7000rpm
最大トルク 64.3kg-m/5500rpm
ギアボックス 8速オートマティック

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