新型『日産リーフ・ニスモ』開発者たちが語る深い話 EVでハイパフォーマンスをどう表現する?

公開 : 2026.07.30 12:05

7月22日、日産は『リーフ・ニスモ』の発表披露会を、7月25、26日に開催されたフォーミュラEの東京E-Prix記者会見と併せて行いました。ここでは開発者たちのコメントを中心に、篠原政明が『深い話』をまとめます。

駿足と乗り心地という、相反する要素をバランス

7月22日、日産自動車(以下日産)は『リーフニスモ』の発表披露会を、7月25~26日に開催されたフォーミュラEの東京E-Prix記者会見と併せて行った。

当日は、ニスモのチーフプロダクトスペシャリストの饗場貴博氏、カスタマイズデザイン部の森田充儀氏、カスタマイズプロジェクト統括部の成富健一郎氏によるトークセッションが行われた。ここでは彼らのコメントから、リーフ・ニスモを深掘りしたいと思う。

7月22日、『日産リーフ・ニスモ』発表会をフォーミュラE東京E-Prix記者会見と併せて開催。
7月22日、『日産リーフ・ニスモ』発表会をフォーミュラE東京E-Prix記者会見と併せて開催。    平井大介

まずは饗場氏。リーフ・ニスモは、フォーミュラEマシンを彷彿とさせる駿足さと、高速でもスッと気持ち良いフラットな乗り心地を目指した。

しかしこの両者は相反する要素。これをうまくバランスさせて生まれたのが、リーフ・ニスモだ。商品コンセプトは『駿足のインテリジェント・スポーツクロスオーバー』とした。

その特徴はいくつか挙げられるが、饗場氏は以下の4つを強調した。

1:ニスモならではのキビキビした走り
2:リーフならではの余裕ある航続距離と、グーグル搭載などの先進装備
3:空力性能を突き詰めたニスモ・デザイン
4:グライダーのような爽快な走行感覚

リーフ・ニスモは、ニスモを含む先代リーフを所有しているコアなファンや、今スポーツカーに乗っていて普段乗り用に家族と使えるスポーティな1台を探している人などに乗ってもらいたいと、饗場氏は語っている。

エアロパーツの中間部分に入れられた『アルテリアマグマ』

続いて森田氏。商品コンセプトを受けたキーワードは『洗練された流れ:爽快な走りを直感させるダイナミックな流れるフォルム』と『知的で高精度:要求される性能を達成するための機能美』だという。

また、ニスモのロードカーは今までレッドアクセントが特徴のひとつだが、これまでのレーシングカー的なエアロパーツから少し考え方を変えて、電動ニスモらしいデザインとして『アルテリアマグマ』を採用した。

左からニスモの饗場貴博氏、カスタマイズデザイン部の森田充儀氏、カスタマイズプロジェクト統括部の成富健一郎氏。
左からニスモの饗場貴博氏、カスタマイズデザイン部の森田充儀氏、カスタマイズプロジェクト統括部の成富健一郎氏。    平井大介

アルテリアとは『内側の、内面の』といった意味で、内に秘めたパワーが隙間から覗く、電動ニスモのパフォーマンスのシンボルとした。今まではエアロパーツの裾部分にレッドアクセントが入れられていたが、リーフ・ニスモでは中間部分に細く長く入れることで、低重心なビジュアルとしている。

前後バンパースポイラーも水平の立体構成スタンスとし、中央にはニスモ・エンブレムを配置。フォーミュラEマシンからインスパイアされたニスモ専用のリアフォグランプがテールエンドを引き締める。誰が見てもニスモのロードカーと分かる範囲で、新しいコンセプトの表現に挑戦した形だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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