大成功に終わった「フェラーリだけのオークション」 オークションの読み方
最終更新日:2017.09.26
ポイント3 ラ フェラーリ・アペルタ 新記録を樹立

ここで話題を集めたのはフェラーリ社が用意した特別仕様のラ フェラーリ・アペルタだった。今回はチャリティ用に210台目となるラ フェラーリ・アペルタが製作され、ロッソ・フォーコのボディカラーにビアンコ・イタリアのストライプを配した特別なカラーリングが特徴といえる。このラ フェラーリ・アペルタの収益は、全額が慈善事業団体のセーブ・ザ・チルドレンに寄付されると発表された。
ラ フェラーリ・アペルタは少数限定生産のため手にできなかったオーナーが多いことから、最終的に830万ユーロ=10億7900万円まで値を上げ、この日の最高落札額も記録した。ちなみにこのラ フェラーリ・アペルタは、オークションにおける近代モデルの最高落札額の記録を更新した。余談だがそれまでの記録は、昨年12月にデイトナで開催されたオークションで、イタリア中部地震の被災者支援を目的にチャリティ用として製作されたラ フェラーリの700万ドル(約7億5000万円)だった。
フェラーリ・オークションで、ラ フェラーリ・アペルタに続くトップ10は以下の通り。
1959年フェラーリ250GT LWBカリフォルニア・スパイダー(10億2115万円)
1958年フェラーリ250GTカブリオレ・シリーズI(6億1347万円)
1955年フェラーリ750モンツァ(4億3875万円)
1985年フェラーリ288GTO(4億2419万円)
1966年フェラーリ275GTBアロイ(3億8051万円)
1953年フェラーリ250エウローパ・クーペ・ヴィニャーレ(3億7323万円)
1973年フェラーリ365GTS/4デイトナ・スパイダー(3億2227万円)
2004年フェラーリ・エンツォ(3億0043万円)
2013年ラ フェラーリ・プロトティーポ(2億7685万円)
と、各時代のモデルが網羅されることになった。
この中で288GTOが過去最高となる4億2419万円を記録しているが、これは19台のみが作られたライトウェイト仕様で、走行729kmというローマイレージのコンディションが評価されたもの。このように本当に価値があれば、最近の相場より上の額で決着していることが分かる。それにも増してフィオラーノで行われた特別なオークションだったため、入札する側もいつになく盛り上がっていたのかもしれない。
ポイント4 発掘デイトナ 驚きの額で落札

195インテルを始め’50~60年代を代表する様々なクラシケモデルが用意されたが、そのなかで異彩を放っていたのが埃まみれの365GTB/4デイトナだった。
先頃日本で発見された365GTB/4デイトナのストラダーレは唯一アロイボディを備える個体で、日本のフェラーリ愛好家の間で常に話題になっていた1台である。30年以上放置されていたため各部に痛みが見られるが、1980年頃からタイムスリップし当時の姿をそのまま残したほぼオリジナルの状態を保っていた。この発見の経緯もありフィオラーノには、バーンファインドの埃をかぶった不動車状態で持ち込まれたのが興味深い。
オークションで他の磨き上げられた出品車はステージ上を走行して入札が行われたが、このデイトナ・アロイボディは不動車のため、ステージ下のコース上に置かれ逆に注目を集めることになった。オークションが始まると世界で1台のみの貴重な存在だけに、最終的に180.7万ユーロ=2億3491万円という驚きの額で決着した。
ポイント5 フェラーリ社秘蔵のモデルが登場

今回のオークションはフェラーリ社が全面的に協力していることもあり、前述の210台目となるラ フェラーリ・アペルタを始め、70周年記念限定車として70年の歴史を再現したテーラーメイドの488スパイダー・グリーンジュエル仕様車の購入権が提供された。この仕様は発表と共に即完売となったが、今回特別に提供さたのである。出品段階では仕向地が決まらないため、リストではシリアルナンバーのみを記している。このほか、ラ フェラーリのプロトタイプや575Mマラネッロの開発に使われた550マラネッロ、348チャレンジのデモカー、488GT3(GTDスペック)の開発用のモデルと、ファクトリーならではの貴重な車両が出品され、どれも新しいオーナーの許へ嫁いだ。
変わったところでは、812スーパーファストの開発用に作られた1/2スケールの風洞用モデルも出品された。置物のモデルカーだが、ファクトリービルドで門外不出のアイテムだけに、予想落札額は3640~4160万円(812スーパーファストの実車並の額だ!)と発表されていたが、いざ入札が始まるとヒートアップし7800万円というとてつもない額で落札されることに。実車でなくてもフェラーリは侮れない。
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