ジェンソン・バトン レースの虜となった数奇な人生 インタビュー

公開 : 2018.08.12 16:10

現在も多忙 19歳でF1デビュー

バトンはここにくる前に3日間タイに滞在してスーパーGTを戦ったが、選手権争いをリードする彼とチームメイトには重量バラストを課せられ、つらいレースとなった。そしてハンガリー到着は未明の2時。ここで1日働いたあとは英国へ飛んで3日間、そしてロサンゼルスに4日間滞在したあとはまた英国へとって返してグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに出場するのだ。

身体にこたえるでしょうというこちらの問いに「もうクタクタだよ」と返すバトンだったが、そのにこやかな顔は明るく輝いていた。「まあちょっと多いかもしれないけど、減らそうとは思わないね」

若い頃のバトンについて書かれたものは多く、とくに昨年はすばらしい自伝が出版されている。よく知られるように、19歳のときにF3からウィリアムズへ引き抜かれてF1ドライバーとなるや、英国メディアの寵児となった。そしてデイモン・ヒルの引退によって、まだ経験が浅いにもかかわらず期待の重荷を一身に背負うことになった。

デビューイヤーとなった2000年は調子の波が激しかったが随所に光るところを見せ、オフにウィリアムズの契約ドライバーが3名になると、あおりをくらったかたちでベネトンと2年契約を結んだ。これを機に、ゴールデンボーイとしての評価にかげりを生じてくることになる。

「ベネトンは汚かったね。まあ、ぼくだって才能を過信しているとかF1はどれだけ頑張らないといけないところかわかっていないとか言われてももっともだったけど、フラビオがいたからね」と、きびしい質問にも臆することなく答えるバトン。

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