IペースとEペースが生まれる場所 マグナ・シュタイアの工場訪問

公開 : 2019.02.16 07:50

番外編1:今回のルート


クロプリーとレーシーはロンドンから英仏海峡を越え、フランス北部を抜けてストラスブールへと向かい、2日目にはシュトゥットガルト、ミュンヘン、さらにはザルツブルクを経てグラーツへと辿り着いた。

オーストリアへ向かうと決めたときには、すでにEペースと素晴らしい週末を過ごしたことがあったが、それまでは、モデルチェンジを控えたイヴォークとの関係性や、アルミニウムボディを持つ大型モデルのFペースを上回る重量もあって、このジャガー製小型SUVは個人的なお気に入りモデルではなかった。

しかし、2017年の発売以来すでにいくつかの改良を受けており、滑らかで力強い4気筒ディーゼルと9速オートマティックギアボックスの組み合わせがこのクルマの魅力を増すとともに、その比較的コンパクトなボディによって、Eペースのコーナリングはまるでゴルフのようなドライバーとの一体感を感じさせてくれる。

初日の非常に滑らかなフランスの路上では、ほとんどロードノイズに煩わされることもなかったが、例えそうでなかったとしても、抑えられたウインドノイズと、ポジション高く座れば郊外の景色を楽しませてくれる非常に快適なシートは、このクルマを今回の旅にピッタリのモデルにしていた。


Eペースで唯一とも言える不満は、フロントシートのポジションによっては、リアのスペースが大人には不足するということだったが、だからこそ、子供が大きくなった家族向けにジャガーはFペースをラインナップしているのだろう。

一見したところ正確なトリップコンピューターによれば、Eペースの燃費は13.8km/ℓとのことであり、ドイツでは161km/hから185km/hで走行していたことを考えれば十分な成績だろう。一方で、692kmほどの航続可能距離は、われわれのお気に入りだった多くのディーゼルのライバルモデルたちよりも短いものに留まっていた。

だが、それがこのクルマの魅力を台無しにしているわけではなく、このクルマの優れた能力にはやや物足りないというだけだ。

この旅が終わる頃には、出発前よりもEペースのことが好きになっていた。できれば深夜便で帰国するよりも、このクルマを運転して英国まで戻りたかったほどだ。つまり、Eペースにとっては素晴らしいテストになったということだろう。

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