初試乗 キア・ソウルEV 航続距離450kmの実力派 発売は2019年末

公開 : 2019.04.26 10:10  更新 : 2021.03.05 21:36

フロントオーバーハングはダース・ベイダーのために

e-ニロの車重は1682kgと軽くはない。スポーツモードでは手応えが増すものの、その他の走行モードでは過剰と思えるほどステアリングは軽く、フィードバックも薄いため、クルマを飛ばして走らせようという気はあまり起きない。市街地での利用を考えれば悪いことではないかもしれないが、良い評価もしにくい。

むしろ、低い位置に搭載されたバッテリーによって、ソウルの重心高は低く、その気にさせてくれるような滑らかなコーナリングを味わわせてくれるだけに、残念にすら思える。0-100km/h加速は7.9秒で、ハイパワー・グレードの日産リーフと同値となっていて、驚くほどの俊足だ。キアがソウルEVをスポーティに見せたいと考えている気持ちがよく分かる。

今回のモデルチェンジで25mmフロントオーバーハングが伸ばされた理由は、意外にも、フロントマスクをダース・ベイダーのようなデザインにするためだったという。スターウォーズの公開は40年前にもなるが、世界中で人気を博した映画であり、ある意味で惹きつける魅力を持った悪役の存在が、ビジュアル面で強いインスピレーションを生んだという。

ソウルEVのフロントマスクが暗黒卿には見えないが、突き出た台形状のフロントグリル内に灯るイルミネーションは、夜間に注目を集めそうだ。この特徴的なイルミネーションは車内の雰囲気も高めてくれそうだが、テスターのわたしは、少々恥ずかしくも感じてしまったけれど。

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